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「アグラスピス類」,あるいは「光楯類」とよばれる節足動物,「ベックウィジア」の化石である。
アグラスピス類の特徴は,いくつもの体節にわかれた体をもち,尾部からのびた長いトゲがあるということ。一見すると三葉虫に似ていると思われるかもしれないが,カブトガニの剣尾類や,ウミサソリの広翼類の祖先に近縁とみられている動物である。カンブリア紀の三葉虫を補食していた,三葉虫にとっての恐るべき相手だったのかもしれない。
この標本は,全身がよく保存された逸品である。片目だけではあるものの,丸い目もしっかりと残っている。画像をクリックすると拡大表示されるので,ぜひ,表面の質感もご確認いただきたい。微小な凹凸も確認することができるだろう。
アグラスピス類の化石は,往々にして保存の悪いものが多い。市場流通するものであればなおさらで,微細構造の保存などないに等しく,さらには全身像の推定さえ難しいものも少なくない。そのような中で,本標本はまさに一期一会のチャンスを生かしてこのギャラリーにやってきたものである。
(標本長約46ミリ:アメリカ産:古生代カンブリア紀)