Dicranurus hamatus elegans(ディクラヌルス・ハマタス・エレガンス)
この三葉虫が展示できる日が,こんなに早く来るとは思っていませんでした・・・。こちらは,アメリカ,オクラホマ州の「ディクラヌルス・ハマタス」。デボン紀のもの。
「ディクラヌルス」といえば,同時代のモロッコ産が有名で,当ギャラリーでも3個体を展示している。アメリカ産のこちらは,モロッコ産にくらべると非常に華奢。文字通り「優美」な感さえ漂う種。最大の特徴は,ディクラヌルス属共通の,頭部からのびる2本の角(ホーン)。この役割はいったい何だったのかは,明らかにされていない。べっこう色は,この産地の化石の特徴で,こうした色のちがいは,周囲の地質に影響される。もっとも,クリーニング後に保護剤としてぬられるものもあるので,色はあくまでも参考程度である。
この標本の産地は,オクラホマ州の「Black Cat Mountain」。知る人ぞ知る高品質三葉虫の一大産地だ。そして,この標本は,世界的なプレパレーター,ボブ・キャロル氏によってクリーニングされた逸品中の逸品である。細部にいたるまで,まさに完璧といえる掘り出しなのは見ての通りだ。
モロッコ産のディクラヌルスも,他の三葉虫とくらべるとレアであり,最近は枯渇説さえ流れははじめているが,アメリカ産の「D. hamatus」はさらにレアである。なにせ市場流通を見ることは皆無に近いのだから。この標本は,運良くボブ・キャロル氏から譲り受けることができたものである。



