Cyrtometopella aries(キィルトメトペラ・アリエス)
ロシアの「キィルトメトペラ」である。それなりの希少種。
キィルトメトペラの特徴は,その頭鞍部だ。上向きにぷっくりと膨らんでおり,手塚治虫の『鉄腕アトム』に登場するお茶の水博士を彷彿とさせる。三葉虫の中には,こうした頭鞍部をもつものがいくつかいる。
このぷっくらと膨らんだ場所には,胃や腸などの消化器官があったことが指摘されている。つまり,キィルトメトペラは,大きな消化器官の持ち主だったのかもしれない,ということになる。よほどの大食漢か,あるいは何か特殊な食べ物を食べていたのか……。
キィルトメトペラが剽軽な種であるのは,頭鞍部以外の特徴が実に目立たないことだ。頬トゲも,尾部からのトゲも一応持っているものの,その長さは決して長くはない。
また,キィルトメトペラの眼に注目すると,ぷっくら頭鞍部とは逆方向に凸となっているところも興味深い。まあ,どう考えてもこの頭鞍部は視界を遮るわけで,一応,眼の配置として,この頭鞍部から“そらしている”ということなのかもしれない。



