Diacanthaspis sp.(ディアカンサスピス)
モロッコのトゲトゲ希少種「ディアカンサスピス」である。モロッコの“トゲトゲ三葉虫”といえば,デボン紀のものが一般的だが,こちらはオルドビス紀のものである。
このディアカンサスピスは,ごく最近市場に出始めた種で,正式な学名はまださだかではない。私にこれを譲ってくれた知人(本当に感謝してます!)は,2009年のツーソンショーで初見というし,私は同年の新宿ショーで初見。供給もとの状況次第だが,これからどれだけの数が,どれだけの情報ととともに出回るのかは不明である。
ともあれ,一見して,まさにトゲだらけの印象をうける三葉虫である。頭部には2本の角,頬トゲがあり,さらにフリル上の細かいトゲも並ぶ。胸部中葉には2列の短いトゲが各節からのび,側葉からも1列ずつトゲがのびている。尾部には1対の長いトゲがあり,その間には4本の短いトゲがある。
トゲだらけではあるが,総じてその長さはさほど長くないのが本種の特徴といえるだろう。同じトゲトゲ三葉虫でも,たとえばデボン紀のコネプルシアなどとくらべると,その差は一目瞭然である。
本標本はなかなかに良質で,頭鞍部を中心に,ツノやトゲ先まで,ナチュナルなぶつぶつ構造が確認できる逸品である。




