Dicranopeltis nereus(ディクラノペルティス・ネレウス)
「ディクラノペルティス」,当ギャラリー2体目である。アメリカはニューヨーク州,ロッチェスターから産出したものだ。供給元によれば「希少であるだけでなく,本当に高品質品!」。希少というのは,そもそも質の高低に関わらず,ディクラノペルティスそのものが年間1個体確認できるかどうかということをさしている。品質は全体をおおう,“ぶつぶつ”が物語っている。これは,全般的に外殻がよく残存していることを意味している。
ディクラノペルティスはともすれば,著名な三葉虫「アークティヌルス」とよく似ていると評する人もいるかもしれない。しかし頭部の形が大きく異なる。アークティヌルスは頭部の形が胸部の延長線上にあるのに対し,ディクラノペルティスの頭部は胸部とは独立している。ディクラノペルティスで興味深いのは,この頭部だ。頬トゲというべきか,小さなウィングというべきか,という構造が両サイドに一つずつ伸びているのである。
おそらくこのトゲが,移動する際に,砂や水の抵抗をやわらげる役目を果たしていたのかもしれない。このトゲなしでいくと,全体のシルエットが流線型とかけはなれてしまう本種だけに,その役割は大きかったのだろう。


