Selenopeltis sp.  セレノペルティス
各節から後方へのびるトゲが優美な三葉虫「セレノペルティス」である。三葉虫愛好家の中で「憧れ」とされる三葉虫である。
 もちろん愛好家が,どの種に恋焦がれようが自由である。しかし,鉱物の中でダイヤモンドの人気が高いように,セレノペルティスは確固たる人気をもっている。その理由は,独特の形態に加えて,市場量通量が少ないレア種であること。そしてレア種でありながら,ちょっと手をのばせば届く価格帯で流通しているということである(人間,絶対に手に入らないものは,なかなか惚れないものである)。もっとも,産地のモロッコにおいてセレノペルティスは“枯渇気味”との情報もあり,最後の条件がいつまでもつかは不明である。
 セレノペルティスは頭部の頬トゲのほかに各節からのびるトゲが特徴で,とくに後部の2本はアーチをえがきながら後方へと長くのびる。厚みのない三葉虫ではあるが,それでも肋や頭部の形状ははっきりと見て取れる画像のとおりだ。
 この標本は黒色でところどころに白い光沢がある。砂鉄のような細かな粒子が,化石自体にまざっており,白い母岩とのコントラストが美しさをかもしだしている。当ギャラリーを代表する優美な三葉虫化石の一つである。
(全長約120ミリ:モロッコ産:古生代オルドビス紀)
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