デスモスチルスの歯
奇妙な形をしているが,これは絶滅した哺乳類「デスモスチルス」の歯の化石である。
 デスモスチルスは,今から約1900〜1300万年前に生きていたカバのような哺乳類である。当ギャラリーの姉妹サイト「チョット6億年」に復元(パロディ)イラストがあるので,復元はそちらを参照されたい。
 この標本が示すように,デスモスチルスは海苔巻きをいくつもたばねたような歯を最大の特徴とする。「デスモスチルス」という名自体も,ギリシア語のデスモス(束ねた)とステュロス(柱)からきている。おまけに,このデスモスチルスの属する分類群は「束柱類」といわれる。もうすべてはこの歯におんぶにだっこである。
 デスモスチルスは,化石の産状から海辺で暮らしていたと考えられている。しかし貝や草など何を食べていたかについてははっきりとはわかっていない。歯の形状から推察するに,獲物を切り裂くというよりは,何かすりつぶして食べていたようにみえる。
(長辺約35ミリ:アメリカ産:新生代古第三紀中新世)
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