Holladops mesocristata  ホラドプス・メソクリスタータ
これは複眼が実に美しい三葉虫「ホラドプス」である。モロッコ産。
 ホラドプスの特徴は,後方へ太くのびた頬トゲ,胸部,尾部の節からのびる太いトゲ(“フリル”)。そして,ファコプス類の特徴である個々のレンズが大きな複眼にあるわけだが,この標本はいずれもしっかりととらえ,美しくクリーニングしてある。
 際立つのは,まるでこのホラドプスが空中へはねるかのように(実際には三葉虫は水生動物である。念のため),クリーニングされたその技術。こうしたテクニックは「フライングフィニッシュ」とよばれ,半端な技術ではできない代物だ。
 さらにこの標本の高品質さは,頭部などのブツブツ模様にもあふれている。この細かなブツブツは高品質の証。これはツルっとした表面だと,泥などがはりついてしまうとので,その対策であるとか,ないとか……。ただし,人造のレプリカでは,ここまではつくられることはまずない。
 実はこのホラドプス。当ギャラリーの運営元である「ふぉっしる」で,一時商品として提供していたものである。しかし,あまりにも美しいものであり,またギャラリーにおいても所有していなかった種であるため,すぐに引き上げて展示用とした。ま,化石販売店直営だからこそできる芸当とおいうことで,ご容赦ねがいたい。もちろん,ギャラリーに展示された時点で,これは非売品。
(体長約65ミリ:モロッコ産:古生代デボン紀)
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