Pikaia gracilens  ピカイア・グラシレンス(レプリカ)
カナダ,バージェス頁岩層から産出した奇妙奇天烈な動物「ピカイア」の精巧なレプリカである。
 ピカイアは「ナメクジウオ」とよばれる動物の仲間で,原始的な脊索動物である。脊索動物とは,背中に一本のかたい筋をもった動物のことである。私たち人類を含めた脊椎動物も,広義ではこの脊索動物に入る。
 一時期,ピカイアは史上最古の脊索動物として知られていた。つまるところ,私たちのご先祖様の姿と,かなり真剣に考えられていた。
 しかし,バージェス頁岩層よりも時代の古い澄江(中国)から,ハイコウイクチスなどの「魚類」が発見されたことにより,「史上最古」の座を追われている。
 古生物に関わる者ならば,プロ・アマ,洋の東西を問わず,生きているうちに一度は訪ねてみたいといわせる聖地(化石産地)がいくつかある。その中の代表格が,カナダのバージェス頁岩層だ。
 この地層は,動物の進化史上「最大の事件」とよばれるイベントに密接に関わる。それは「カンブリア爆発」ともよばれる。今から約5億4000万年前,古生代カンブリア紀,動物が突然進化・多様化をとげたイベントである。このイベントによって,現在生きる動物の祖がほぼすべて出揃ったと考えられている。バージェス頁岩層からは,多種多様な化石が産出されており,その多様さ・奇妙さから,ここで産出する一群の化石を「奇妙奇天烈動物群」とよんだ研究者もいた。
(体長約55ミリ:オリジナルはカナダ産:古生代カンブリア紀)
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