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第9回目ツアー
カテゴリー一覧 ペルム紀前期のアメリカ日帰りの旅
旅日記へ 日程:2008年4月5日
場所:アメリカ
 約2億8000万年前のアメリカに日帰りで行ってきました。
チョット6億年の旅
先カンブリア時代
古生代  今回の旅行先,ペルム紀前期の北米は,現在のユーラシア大陸,当時のゴンドワナ大陸とともに,パンゲアという巨大な超大陸を形成していました。このころは植物界・動物界ともに大きな変化が起こった時期で,植物ではソテツ類,イチョウ類,ベネチテス類などの裸子植物が出現し,動物ではそれまで生息していた両生類,爬虫類とともに,哺乳類の祖先となる単弓類が繁栄していました。また史上最初と考えられる植物食性の陸上動物も出現しています。どんな生物に会えるか楽しみです。


 ペルム紀はまだ変温動物ばかりだった時代。現地に到着したのは,陽が昇って少し経った時間帯です。体が温まった動物たちがそろそろ活動を始めているでしょう。



カサカサ



 早速足元で音がしました。見ると,体長50センチメートルくらいの動物が歩いています。これはシームリアですね。陸生に適応した両生類です。食べ物を探してでもいるのでしょうか,ゆっくりゆっくりと歩いています。
 と,背後に強烈な視線を感じました。振り向くと,2メートルほどの巨大な爬虫類が大きな歯をむき出しにして,シームリアをひたすら見つめています。











 あれはスフェナコドンですね。体が大きいので,まだ十分温まっていないのでしょう,よだれをたらしながらシームリアの動きを追っています。
 お,体が温まってきたようです。ゆっくりと前肢を動かし始めました。おあずけからようやく開放されてシームリアに襲いかかろうとした瞬間,



























さっと,大きな影がシームリアを飲み込んでしまいました。


















スフェナコドンに似ていますが,背中には巨大な帆。あの帆は……ディメトロドンですね。体の大きさはスフェナコドンと同じくらいですが,帆のおかげで体温を効率よく上げることができたようです。ディメトロドンは呆然と自分を見上げるスフェナコドンを残し,出てきたときと同様,颯爽と去っていきました。


 あの動き,かっこいいですね。惚れ惚れします。もっと彼の行動を見てみたい,ということで,ディメトロドンの後を追うことにしました。


 ディメトロドンはしばらく歩き,川べりの木の下で立ち止まりました。そしてそれまでくわえていたシームリアを地面に下ろし,ものすごい勢いで食べ始めました。よっぽどお腹が空いていたのでしょうね,夢中で食べています。

 シームリアをあっという間に食べ終わり,ディメトロドンは顔を上げました。
















!!!




 いきなり視界をふさがれて,ディメトロドンはびっくりしてしまいました。動物が横切っていったようです。と,見ている間にその動物は移動していき,少し離れたところで止まりました。どうやら,植物を食べているようです。驚かされてちょっとご立腹のディメトロドン,ずんずんとその動物の方へと歩いていき,前に回りこみました。文句でも言うつもりでしょうか?ふいに,ディメトロドンに気づいた動物が顔を上げました。






































小さっ!




















 あまりの意外さにディメトロドンは止まってしまいました。胴体に比べて顔が小さすぎます。この小さな頭部は,カセアですね。いちばん最初の植物食性の陸上動物と考えられている単弓類です。しかしこの体に対してこの頭部,本当にアンバランスですね。



















!!!!

 いつの間に!背後に急に現れた影に驚き,ディメトロドンは飛び上がってしまいました。何かと思ったら,ディアデクテスですね。シームリアと同じように陸生に適応した両生類です。そしてカセアと同じように,最初の植物食性の陸上動物と考えられています。ディアデクテスは口いっぱいに葉っぱをほおばりながら歩いてきました。と,カセアとディアデクテスの視線がぶつかりました。

















ものすごい勢いで火花が飛び散っています。植物を食べる物同士,ライバル心が強いようです。
 ディメトロドンが割って入る余裕は全くありません。縮こまって震えています。そしてカセアとディアデクテスに気づかれないようにすごすごとその場を立ち去ってしまいました。

 ディメトロドン,登場は格好良かったのに,急に情けなくなってしまいましたね。なんだか体もしぼんでしまったように見えます。

 と,のどが渇いたのでしょうか,密集して生えている植物を掻き分けて川に向かって歩き始めました。結構植物多いですね。通るのに苦労しています。ようやく最後の植物が切れました。

























…………




 ディメトロドンは凍り付いてしまいました。……川の上に顔が浮かび,うつろな眼でディメトロドンを見上げています。あのブーメランのような顔は……ディプロカウルスですね。成長するにしたがって顔が左右に伸びていく面白い両生類です。ディプロカウルスは何をするでもなくしばらく浮いていた後,すぅっと水の中に消えてしまいました。ディメトロドンはしばらく金縛りにあったかのように動きませんでした。が,はっとわれに返ると,恐る恐る川に近づいていきました。そして周りに何もいないのを確認すると,水を飲み始めました。ようやく水を飲み終わってほっと顔を上げると…



















ディメトロドンは声にならない悲鳴を上げてひっくり返ってしまいました。いやぁ,こんなに近くに来ているなんて,びっくりですね。ディメトロドンはあまりの驚きに気絶してしまったようです。

 ディメトロドンも気絶してしばらく動けないようですし,今回はこれで帰ることにします。
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