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“2本指”のオヴィラプトル類が発見されました。

 モンゴルの約6800万年前(中生代白亜紀末期)の地層から、新属新種のオヴィラプトル類の化石が発見され、Oksoko avarsanと名付けられました。Oksokoの前足には、第1指、第2指、第3指の3本の指がありますが、第3指は痕跡程度にしか残っておらず、物をつかむ際に役には立たなかっただろうと、研究者は考えています。このような形で機能指が2本しかないというのは、獣脚類の中では珍しいそうです。
 中国南部からモンゴルへと移動してきた際、食性や生態が変化し、手を使って物をつかむことが減ったのではないかと、研究者は考えています。
 また、Oksokoの化石は、4体の亜成体が集まった状態で発見されたそうです。若いうちは群れで生活していたのではないかとも、考えられています。

University of EdinburghA new two-fingered dinosaur sheds light on the radiation of Oviraptorosauria. Royal Society Open Science, 7(10), 201184

2020/10/10

吻部が細長いモササウルス類が発見されました。

 モロッコの約7210万年前〜約6600万年前(中生代白亜紀末期)の地層からは、多様なモササウルス類の化石が産出しています。今回、この地層から新属新種のモササウルス類の化石が発見され、Gavialimimus almaghribensisと名付けられました。
 Gavialimimusの吻部は細長く、歯はかみ合うようになっているそうです。Gavialimimusは素早く動く獲物を捕食していたのだろうと、研究者は考えています。白亜紀末期のモロッコに棲んでいたモササウルス類たちは、別々の獲物をとることで棲み分けをしていたのだろうと、考えられています。

10/7 University of AlbertaA new species of longirostrine plioplatecarpine mosasaur (Squamata: Mosasauridae) from the Late Cretaceous of Morocco, with a re-evaluation of the problematic taxon ‘Platecarpus’ ptychodon. Journal of Systematic Palaeontology

2020/10/10

これまでプログナソドンの1種とされていたモササウルス類が、新属らしいということがわかりました。

 プログナソドンの1種、P. stadtmaniは、1975年にアメリカ合衆国コロラド州の約8360万年前〜約7210万年前(中生代白亜紀後期)の地層から発見され、1999年に記載されました。クリダステスのような初期のモササウルス類と、その後の進化的なモササウルス類の両方の特徴をもっています。
 今回、P. stadtmaniの化石が詳しく調べられ、ほかのモササウルス類との系統関係が再検討されました。この結果、P. stadtmaniはプログナソドン属のほかの種と系統的に近くないということがわかったそうです。このことから、研究者はP. stadtmaniをプログナソドンとは別属とし、新属のGnathomortis stadtmaniと名付けました。
 G. stadtmaniの下顎の長さは1.2mもあり、外側には大きなへこみがあります。このへこみには大きな筋肉がつき、かむ力が非常に強かっただろうと、研究者は考えています。

9/27 Utah State UniversityRedescription and phylogenetic assessment of ‘Prognathodon’ stadtmani: implications for Globidensini monophyly and character homology in Mosasaurinae. Journal of Vertebrate Paleontology, e1784183

2020/9/27

ウミサソリの鰓が、空気呼吸ができる構造をしていたらしいということがわかりました。

 鋏角類は、生命史上、最初期に陸上に進出した動物と考えられています。ウミサソリは水棲の鋏角類ですが、陸上で堆積した地層から足跡の化石が発見されています。しかし足跡の化石からだけでは、ウミサソリが本当に陸上を歩くことができたたのか、そして空気呼吸をすることができたのかはこれまでわかっていませんでした。
 今回、フランスの約3億4000万年前(古生代石炭紀前期)の地層から発見されたウミサソリ、アデロフタルムスの化石がCTで調べられ、鰓の構造が3次元的に分析されました。この結果、このアデロフタルムスの鰓が空気呼吸ができたと思われる構造をしていることがわかったそうです。
 今回の発見から、鋏角類の祖先は半陸棲だったのではないかと、研究者は考えています。

9/10 West Virginia UniversityAir Breathing in an Exceptionally Preserved 340-Million-Year-Old Sea Scorpion. Current Biology

2020/9/13

最古のテナガザルの化石が発見されました。

 テナガザルは現生の類人猿の中で最も多様なグループです。しかしその化石はこれまでほんのわずかしか発見されていないため、テナガザルの起源についてはこれまでよくわかっていませんでした。
 今回、インドの約1380万年前〜約1250万年前(新生代新第三紀中新世)の地層から、新属新種のテナガザルの化石が発見され、Kapi ramnagarensisと名付けられました。Kapiはこれまでに発見されているテナガザルの中で最古の種で、これまで最古だった種よりも500万年古い種になります。
 Kapiと同時代、同地域の地層からは、ヒト科のSivapithecusの化石も発見されています。このことから、テナガザルとヒト科は同時期に同じようなルートを通って、祖先が生きていたアフリカからアジアへと移動していったのだろうと、研究者は考えています。

9/8 Arizona State UniversityNew Middle Miocene Ape (Primates: Hylobatidae) from Ramnagar, India fills major gaps in the hominoid fossil record. Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences, 287(1934)

2020/9/13