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2016年のニュース

北米の高緯度地域で最古の鳥の化石が発見されました。

 カナダ、アクセルハイバーグ島の約9390万年前〜約8980万年前(中生代白亜紀後期)の地層から、新属新種の鳥類の化石が発見されました。今回発見された鳥はTingmiatornis arcticaと名付けられました。大型の鳥で、空を飛ぶことも水中を泳ぐこともできたと研究者は考えています。
 Tingmiatornisが発見された場所は当時、北緯71度の高緯度にある湾だったと考えられています。同じ地層からは淡水に棲む魚などの化石も発見されているため、汽水と淡水が混ざり合う環境だったと考えられています。
 Tingmiatornisは北米の高緯度地域から発見された最古の鳥になります。8360万年前以降の地層からは鳥の化石が大量に発見されていますが、それ以前の地層からは少ししか産出していません。しかも、8360万年前以降の高緯度地域から産出する鳥は現生鳥類に近い種類で、より原始的な鳥は産出していないそうです。これには早い成長速度などが関係しているのではないかと、研究者は考えています。

12/16 University of RochesterA Large Ornithurine Bird (Tingmiatornis arctica) from the Turonian High Arctic: Climatic and Evolutionary Implications. Scientific Reports, 6, 38876

2016/12/20

化石のメラノソームが微生物ではないということが確かめられました。

 古生物の色は化石からはわからないと長い間考えられてきました。しかし近年、恐竜や鳥の羽毛の化石にメラノソーム(メラニン色素を作る細胞小器官)が保存されているのが発見され、一部ですが色がわかるようになってきました。現在の羽毛にあるメラノソームは必ずケラチン(タンパク質の1種)に包まれています。しかし化石のメラノソームがケラチンに包まれているかどうかはこれまで明らかにされてきませんでした。このため、これまでメラノソームと考えられていたものが、羽毛が分解され、化石になる過程で付着した微生物であるという可能性も否定しきれませんでした。
 今回、中国の約1億3000万年(中生代白亜紀前期)の地層、熱河層群から発見されたEoconfuciusornisの化石の羽毛が、走査型電子顕微鏡と透過型電子顕微鏡を使って詳細に調べられました。Eoconfuciusornisは、現在の鳥と同じような、歯のないケラチン質のくちばしを初めてもった鳥です。
 今回の研究の結果、これまでメラノソームと思われていたものが、確かにケラチンに囲まれたメラノソームであるということが確認されたそうです。

11/21 North Carolina State UniversityMolecular evidence of keratin and melanosomes in feathers of the Early Cretaceous bird Eoconfuciusornis. Proceedings of the National Academy of Sciences, Early Edition

2016/11/27

ミャンマーの琥珀から、構造がよく残った白亜紀の鳥類の翼が発見されました。

 ミャンマーの約9900万年前(白亜紀中期)の琥珀に鳥類の翼が保存されているのが発見されました。翼と一緒に3本の指も一緒に保存されています。この翼はとても小さく、2〜3cmの長さしかないそうです。そして指の先端には木を登るために使われたと思われる鋭いかぎ爪がついているそうです。この指の特徴から、この翼は白亜紀に繁栄したエナンティオルニス類のものと、研究者は考えています。
 今回発見された翼は羽軸や羽枝もはっきりわかり、模様の痕跡も残っているなど、保存状態は極めて良いそうです。その形から、この翼は飛ぶために使われていたと、研究者は考えています。そして今回発見された翼の特徴は現生の鳥類の翼とよく似ているそうです。
 小さいサイズや骨の発達の程度、そして指の形などから、この翼は孵化したばかりのひなのものだと、研究者は考えています。

6/28 University of BristolMummified precocial bird wings in mid-Cretaceous Burmese amber. Nature Communications, 7, 12089

2016/7/3