恐竜・化石グッズの専門店ふぉっしる チョット6億年の旅
ようこそいらっしゃいました
TOP 商品一覧 レンタル 用語説明 店舗概要
お買い物の流れ お支払い方法 送料について よくある質問 サイトマップ
営業日カレンダー リンク チョット6億年の旅 Gellery ふぉっしる カンブリア爆発
トップニュース>その他古生物
古生物たちの世界 恐竜
古の地図で見る化石産地 翼竜・魚竜・その他爬虫類
鳥類
トップ 哺乳類
その他古生物
商品一覧 古環境
・特選!三葉虫 テレビ番組・イベント
・特選!アンモナイト 「ふぉっしる」関連
・化石 その他
・化石小物
・歯化石 2010年
2/14(日)
 アメリカの三畳紀前期の地層から,巨大な巻貝の化石が発見されました。
 約5億4200万年前に始まった古生代カンブリア紀以降,大小あわせて20回以上の絶滅事変があったと考えられています。絶滅事変の後は,海水中の酸素濃度が低い,競争が増える,食物連鎖が崩壊するなどの理由で,環境は悪化していたと考えられています。
 これまで,巻貝や二枚貝などの海生生物はこの影響を大きく受け,絶滅事変の最中や絶滅事変後に体サイズが急激に小さくなり,絶滅事変前のサイズに戻るには数百万年かかっていたと考えられてきました。このような現象は「リリプット効果」と呼ばれています。
 今回,アメリカ合衆国ユタ州に分布する中生代三畳紀前期の地層から,長さ7cmの巻貝の化石が発見されました。三畳紀の前の古生代ペルム紀末(約2億5100万年前)には,海生生物の90%以上が絶滅した史上最大の大量絶滅が起こったと考えられています。今回発見された巻貝の化石は,当時の巻貝から比べたら巨大なもので,その後の中生代や現在の巻貝から比べても,全く引けを取らない大きさです。しかもこの巨大な巻貝が発見された地層は,ペルム紀末の大量絶滅から100万年しかたっていない時期に堆積したものだと考えられています。
 このことから,三畳紀前期にはリリプット効果は巻貝には起こらなかったと研究者は考えています。また三畳紀前期にはアンモナイト類なども急激に回復していたことがわかったそうです。このことから,ペルム紀末の大量絶滅から100万年の非常に短い期間で海の生態系は急激に回復していたことが示唆されるそうです。(2/11 ScienceDailyGastropod evidence against the Early Triassic Lilliput effect, Geology, 38(2), 147

1/10(金)
 脊椎動物の上陸が従来考えられていたよりも1800万年早かったらしいということがわかりました。
 約3億8000万年前の古生代デボン紀後期,脊椎動物は陸上に上陸したと考えられています。しかし今回,ポーランドの古生代デボン紀中期の地層から,脊椎動物の足跡の化石が発見されました。この地層が堆積した場所は当時,潮間帯だったと考えられています。
 この発見により,脊椎動物が従来考えられていたよりも約1800万年早く陸上に上陸していたことが示唆されると,研究者は述べています。(1/8 ScienceDailyTetrapod trackways from the early Middle Devonian period of Poland, Nature, 463(7277), 43-48

1/3(日)
 2009年の化石ニュースベスト10
 FOXNews.comに,National Geographic Newsの読者によって選ばれた,2009年の化石に関するニュースのランキングが出ています。
 10位 体長90cmの最大の三葉虫
 9位  6550万年前の大量絶滅を生き延びた恐竜がいた?
 8位  恐竜の種の約1/3は他の恐竜の幼体?
 7位  体長約2.7mの小さなティラノサウルス類
 6位  奇妙な体型の5種類のワニ
 5位  オーストラリアから新種の恐竜3種
 4位  ドイツのメッセルピットから非常に保存のよい化石発見
 3位  ティラノサウルスと同じくらいの長さのヘビ
 2位  ヒトの祖先の最古の化石
 1位  原猿類と真猿類とをつなぐ化石
12/31 FOXNews.com

2009年
11/22(日)
 閉じた海よりも開けた海のほうが大量絶滅が起こりやすかったらしいということがわかりました。
 地質時代を通じて,これまで何回もの大量絶滅がありました。その中でも,オルドビス紀末,デボン紀末,ペルム紀末,三畳紀末,白亜紀末には特に大きな大量絶滅があったと考えられています。
 これまで,ある特定の環境や生物がより大きく絶滅の影響を受けていたかといった詳細な研究は行われてきましたが,縁海(大陸や島で囲まれた海)と,大陸周辺の外洋に面した海とでどちらが大量絶滅の影響を大きく受けたかという研究は行われてきませんでした。
 今回,世界中の化石の産出データが集められたPaleobiology Databaseのデータを利用して,ペルム紀から白亜紀を通しての何十万という海生生物の属レベルでの産出が調べられました。そして当時の大陸配置の復元を基に縁海と外洋に面した海との境界が推定され,この2つの環境での,絶滅速度が調べられました。
 この結果,大量絶滅が起こっていない期間は2つの環境で絶滅の速度はほとんど変わらないものの,大量絶滅が起こったときはかなり大きな差が出ていることがわかったそうです。
 三畳紀末と白亜紀末の大量絶滅が起こったと考えられている時期は,外洋に面した海のほうが縁海よりも絶滅速度がかなり速かったそうです。このことから,外洋に面した海のほうが縁海よりも環境の変化などに反応して大量絶滅が起こりやすかったと考えられるそうです。しかしペルム紀末では縁海の方が絶滅速度は速くなっていたそうです。ペルム紀末に海水準が大きく下がったらしいということがこれまでの研究からわかっています。このことから,海水準が下がったことにより縁海が干上がってその結果縁海に棲む生物が多く絶滅したのだろうと研究者は考えています。
 研究者は,この研究を縁海が広く広がっていた古生代全体に対しても行い,オルドビス紀末とデボン紀末の大量絶滅の時にはどのように絶滅が起こったかを調べたいと考えています。(11/20 ScienceDailyEpicontinental Seas Versus Open-Ocean Settings: The Kinetics of Mass Extinction and Origination, Science, 326(5956), 1106-1109The Paleobiology Database

11/1(日)
 白亜紀の琥珀から,先端に3つの眼のついた角をもつハエが発見されました。
 ミャンマーの約1億1000万年前~約9700万年前(中生代白亜紀中期)の地層から採集された琥珀の中に,奇妙な形をしたハエが入っているのが発見されました。
 このハエには頭部から小さな角が生えており,その角の先に3つの眼があるそうです。このハエはCascoplecia insolitisと名付けられました。これまで発見されているどの科にも属さない新科新属新種のハエと考えられています。C. insolitisには,先端に眼のついた角のほかにも,肢が長く,大顎は痕跡程度に小さくなっているという特徴があるそうです。これらの特徴と肢に花粉が付いていたことから,小さな花の花粉や蜜などを主に食べていたと考えられています。(10/26 ScienceDailyCascoplecia insolitis (Diptera: Cascopleciidae), a new family, genus, and species of flower-visiting, unicorn fly (Bibionomorpha) in Early Cretaceous Burmese amber, Cretaceous Research, Article in Press

9/26(木)
 白亜紀末の大量絶滅後,植物の多様性はヨーロッパで急速に回復していたらしいというということがわかりました。
 約6550万年前,メキシコのユカタン半島に隕石が衝突したと考えられています。この隕石衝突の影響により,恐竜をはじめとして多くの生物が絶滅したと考えられています。
 この絶滅は動物だけではなく植物にも起こったと考えられています。北米西部では植物の約60%が絶滅し,多様性が回復するまでに約1000万年かかったと考えられています。
 しかしフランスから産出した葉の化石についた,昆虫によってつけられた穴や噛み痕が調べられた結果,ヨーロッパ西部では大量絶滅から約400万年後,約6100万年前(新生代古第三紀暁新世前期)には多様性が完全に回復していたことがわかったそうです。虫の噛み痕がたくさん付いた植物が約70種発見されたそうです。
 隕石衝突が起きたユカタン半島から距離が離れているため,ヨーロッパでは隕石衝突の影響が少なかったからだろうと研究者は考えています。(9/23 Discovery Channel NewsNo post-Cretaceous ecosystem depression in European forests? Rich insect-feeding damage on diverse middle Palaeocene plants, Menat, France, Proceedings of the Royal Society B, FirstCite

9/4(金)
 岩手県で採集された琥珀の中から,新種のアリ2種が発見されました。
 岩手県で採集された中生代白亜紀後期(約8700万年前~約8500万年前)の琥珀の中から,新種のアリ2種が発見されました。
 1種はアケボノアリの1種で,国内で2例目の発見だそうです。「クジアケボノアリ」と名付けられました。
 もう1種は1種はビルブラアリ亜科の1種で,国内で初の発見だそうです。一般的に,アリの眼は頭部の横にあり,口器はのこぎり状の形をしていますが,このアリの眼は頭部の前方にあり,口器が鎌のように鋭く伸びているそうです。「クンノコアリ」と名付けられました。
9/4 毎日jp9/3 久慈琥珀博物館ニュース

8/20(木)
 エディアカラ生物群の中には,体の表面から栄養を取っていたものがいたらしいということがわかりました。
 古生代カンブリア紀が始まる前の約5億7500万年前~約5億4000万年前に生きていたエディアカラ生物群。大型で比較的複雑なからだのつくりをもっていましたが,一部は軟体性の動物であったと考えられる以外,多くは植物なのか動物なのかさえもわかっていません。このエディアカラ生物群の謎の1つがどうやって食物をとっていたかです。今回,シダ植物のような形をしたランゲオモルフと,エアーマットのような形をしたエルニエットモルフがどのような方法で栄養を摂取していたかが調べられました。これらの生物は触手や口などをもっていないため,他の生物を捕食していたとは考えづらいですし,光の届かない深海に生息していたと考えられているため,光合成をしていたとも考えられません。
 研究者は,これまでのデータと理論によるモデルから,ランゲオモルフとエルニエットモルフが,浸透圧栄養(浸透圧の差を利用して,体の表面を通して栄養を摂取する方法)が可能かどうかを調べました。この結果,ランゲオモルフもエルニエットモルフも体積に比べて表面積が大きく,体の表面から効率的に栄養を摂取できたらしいということがわかったそうです。
 エディアカラ生物は海水中に溶解している有機炭素を摂取していたと研究者は考えています。当時はまだ完全な消化器官を持った生物は出現しておらず,栄養分が糞として濃集されることはなかったと考えられています。このため有機物は長い間海水中を漂い,脂肪やタンパク質に分解されて海水に溶解し,エディアカラ生物が吸収できる形に変化していたと研究者は考えています。(8/19 ScienceDailyOsmotrophy in modular Ediacara organisms, Proceedings of the National Academy of Sciences, Early Edition

8/6(木)
 石炭紀のクモの仲間の詳細な体の構造が明らかになりました。
 古生代石炭紀(約3億5900万年前~約2億9900万年前)に生きていたのクモ形類動物,Cryptomartus hindiEophrynus prestviciiがX線によって調べられ,詳細な3Dコンピュータモデルが作られました。これによって,これまではわからなかったこの2種の体の構造が明らかになりました。
 C. hindiについては,8本のの肢のうち,最も前についている2本の肢が,体の前に向かって付いていることがわかったそうです。このことから,C. hindiはこの2本の肢で獲物を捕まえていたと考えられるそうです。研究者は,C. hindiが丸太や葉などに棲み,昆虫などの獲物が近くに来るまで待って捕まえる,待ち伏せ型の捕食者だったと考えています。このような捕らえ方は,現生のカニグモ科のクモに見られるそうです。
 またC. hindiの蝕肢の先端に,小さい鎌状の鉤爪が付いているのが発見されました。このような鉤爪は,クツコムシ目のようなクモ形類動物に見られるそうです。この鉤爪のよう共通の特徴が見られることから,C. hindiとクツコムシ目が近縁であると研究者は考えています。
 またE. prestviciiについては,背中にトゲが生えていることがわかったそうです。これは両生類などの捕食者に対する防御のためについていたと,研究者は考えています。
 この3Dモデルを使う手法によって,これまで研究された古生物でも,これまでわからなかった特徴がたくさん発見できると研究者は考えています。(8/5 ScienceDailyHigh-fidelity X-ray micro-tomography reconstruction of siderite-hosted Carboniferous arachnids, Biology Letters, FirstCite

7/30(木)
 最古の動物の化石が,湖の地層から発見されました。
 これまで,地球上に多細胞生物が出現したとき,動物は一番最初に海で出現したと考えられてきました。
 今回,中国南部の約6億年前(先カンブリア時代)の地層から,これまで発見されている中で最古の動物の化石が発見されました。
 今回化石が発見された地層には,スメクタイトという粘土鉱物がたくさん含まれていたそうです。スメクタイトは塩分の多いアルカリ性の湖で発見されることが多いそうです。またこの地層では,海で堆積したことを示す特徴が見られないそうです。これらのことから,最初の動物は湖に生息していたと研究者は考えています。(7/28 SciencedailyMineralogical constraints on the paleoenvironments of the Ediacaran Doushantuo Formation, Proceedings of the National Academy of Sciences, Early Edition

7/17(金)
 化石に残りにくい生物の生態がわかるかもしれない発見がありました。
 アルゼンチン,パタゴニアの約3000万年前(新生代古第三紀漸新世前期)の地層から,フンコロガシが作ったと思われる糞の粒の化石が発見されました。フンコロガシは,他の生物の糞を転がして地面に埋めて食料としています。
 今回発見された糞の粒には,他の生物によって開けられたと考えられる穴があるそうです。この穴は,穴を掘るハチや他の甲虫,ハエ,ミミズなどの複数の生物によって開けられたと考えられるそうです。これらの生物は化石として残りにくいため,今回の発見は,当時のこれら小さな生物の生態を知る手がかりになると考えられています。(7/15 ScienceDailyCLEPTOPARASITISM AND DETRITIVORY IN DUNG BEETLE FOSSIL BROOD BALLS FROM PATAGONIA, ARGENTINA, Palaeontology, 52(4), 837-848

6/21(日)
 三畳紀末,温暖化に伴って植物が絶滅したらしいということがわかりました。
 中生代三畳紀末(約2億年前),全生物種の70%以上が絶滅したと考えられている,大量絶滅が起こりました。
 これまでこの絶滅は,何百万年もかけたゆっくりしたペースで起こったと考えられてきました。しかしグリーンランド東部にある三畳紀後期の地層中にある植物化石の多様性を調べた結果,最初のうち多様性は徐々に減少していたものの,ある地点を境に急激に減少していたことがわかったそうです。この植物の多様性が急激に減少する時期は,大気中の二酸化炭素濃度が上がり,温暖化が進んだと考えられる時期と一致しているそうです。(6/19 ScienceDailyFossil Plant Relative Abundances Indicate Sudden Loss of Late Triassic Biodiversity in East Greenland, Science, 324(5934), 1554 - 1556

 1億年以上前から,自分の体よりも大きな精子を用いた生殖方法が存在していたらしいということがわかりました。
 生殖の際,雄は互いに体の装飾や角の大きさなどで雌と交尾する権利を競います。しかし雌が複数の雄と交尾する種もいます。この場合,雄自身だけではなく精子同士でも競うことになります。精子が大きければ,それだけ受精の可能性も高くなります。このため,雄が自分の体よりも大きい精子を作る種もいます。
 このような精子を作る現生生物に,貝形虫という微生物がいます。貝形虫の中には,自分の体の約10倍の大きさの精子を作る種があるそうです。このように大きな精子の受精のために,雄,雌とも,体の大きさの約3分の1を占める大きさの生殖器官をもっているそうです。
 ブラジルの中生代白亜紀前期(約1億4500万年前~約9960万年前)の地層から,軟体部が3次元的にきれいに保存された貝形虫の1種,Harbinia micropapillosaの化石が発見されました。H. micropapillosaは,現在大きな精子を作っている貝形虫に近い仲間だそうです。
 その軟体部を調べた結果,現生種で大きな精子で受精するのに使われる器官と同じものが発見されたそうです。このことから,大きな精子を用いた生殖方法は1億年以上前から発達していたことになります。大きな精子を用いた生殖方法は,進化の観点から見て成功した生殖方法であると研究者は考えています。(6/19 ScienceDailySexual Intercourse Involving Giant Sperm in Cretaceous Ostracode, Science, 324(5934), 1535

5/31(土)
 全球凍結が起こる前,生物の多様性が減少していたらしいということがわかりました。
 約7億200万年前~約6億3500万年前,地球が完全に氷に覆われる「全球凍結」が起こったと考えられています。その生息環境の厳しさから,全球凍結が起こったときには,地球上の生物の多様性が大幅に減少したと考えられてきました。しかし,グランドキャニオンに分布する堆積岩を調べた結果,生物の多様性は全球凍結が起こる1600万年以上前に減少していたらしいということがわかったそうです。
 グランドキャニオンには,カンブリア紀が始まる直前の時代,新原生代(Neoproterozoic)の中期に堆積した地層(Chuar Group)が分布しているそうです。Chuar Groupが堆積した時代は,全球凍結が起こる前の時代です。Chuar Groupの下部の地層では多様なアクリタークという微化石が見られるのに対し,上部の地層ではアクリタークが全く見られないということがわかったそうです。また,アクリタークがなくなる地層では,バクテリアが爆発的に増加したという証拠も発見されているそうです。
 研究者は,多様なアクリタークがなくなった原因として,植物プランクトンの増加をあげています。植物プランクトンが増加すると,有機物が大量に生成されます。この有機物が酸化分解されると水中の酸素濃度が減少し,生物が生息できない環境が広がります。研究者は,表層水の栄養分が増加したことにより,植物プランクトンが増加し,次いでバクテリアの爆発的増加が起こったのだと考えています。(5/27 ScienceDailyBiotic turnover driven by eutrophication before the Sturtian low-latitude glaciation, Nature Geoscience, 2(6), 415-418

5/17(日)
 鉱物化した殻をもつ三葉虫は,アノマロカリスに食べられてはいなかったらしいということがわかりました。
 カンブリア紀の捕食者アノマロカリスはこれまで,三葉虫や他の鉱物化した殻をもつ生物を捕食していたと考えられてきました。
 しかしアノマロカリスのまるで歯のようなギザギザがついた口の板が詳しく調べられた結果,この板は有機炭素で構成されていることがわかったそうです。このことから,口の板は生きていたときは鉱物化していない組織だったと考えられるそうです。
 また板の強度が調べられた結果,三葉虫の鉱物化した硬い殻を砕く力はなかったらしいということもわかりました。
 さらに,これまでアノマロカリスの捕食痕だと考えられてきた三葉虫の殻の奇形は,脱皮の失敗か遺伝変種であるらしいということもわかったそうです。
 この研究が,アノマロカリスの新たな生態を知るきっかけになるのではないでしょうか。(BIOMECHANICS OF THE MOUTH APPARATUS OF ANOMALOCARIS: COULD IT HAVE EATEN TRILOBITES?, Northeastern Section - 44th Annual Meeting (22–24 March 2009)

5/10(日)
 ポルトガルから,体長70cmの巨大な三葉虫が発見されました。
 ポルトガル北部の古生代オルドビス紀(約4億8800万年前~約4億4400万年前)の地層から,1000体以上の三葉虫の化石が発見されました。中には,体長が70cmにもなる巨大な三葉虫もあるそうです。(Giant trilobites and trilobite clusters from the Ordovician of Portugal, Geology, 37(5), 443-446

4/19(日)
 アカントステガよりイクチオステガの方が原始的らしいということがわかりました。
 古生代デボン紀におきた脊椎動物の水中から陸上への進出に関して,新しい発見が次から次へとなされています。しかしどのように進出が行われていったかについては,まだ正確にはわかっていません。このころの両生類にイクチオステガとアカントステガがいます。アカントステガは,ヒレではなく指のある肢をもった最初の脊椎動物であると考えられています。しかし骨の構造は弱く,完全に水中生活をしていたと考えられています。イクチオステガはアカントステガの後に出現し,陸上への進出を果たしたと考えられています。
 しかしイクチオステガとアカントステガの化石を,母岩に入ったままの状態でCTスキャンによって調べた結果,イクチオステガの方がより原始的な四足動物であるらしいということがわかったそうです。
 CTスキャンによって調べた結果,イクチオステガの化石は幼体の化石であることがわかったそうです。イクチオステガの幼体の化石が発見されたのはこれが初めてです。この発見により,幼体から成体への体の変化を知ることができます。この結果,イクチオステガは幼体のころは水中に棲み,成体になってから陸上生活に適した体に変化するすることがわかったそうです。
 これに対し,アカントステガは幼体から成体までほとんど体の構造が変わらないそうです。アカントステガはずっと水中生活をしていたと考えられていますが,上腕骨は完全に陸上生活に適した四足動物と似た形をしているそうです。
 アカントステガの四肢はヒレに似た形をしているため,これまで,アカントステガはイクチオステガよりも原始的だと考えられてきました。しかし上腕骨の形から,研究者はイクチオステガのほうがより原始的であると考えています。)(4/19 ScienceDailyContrasting Developmental Trajectories in the Earliest Known Tetrapod Forelimbs. Science, 324(5925), 364-367

4/5(日)
 約5億年前に,ヤドカリのように貝殻を背負った生物がいたらしいということがわかりました。
 アメリカ合衆国ウィスコンシン州の古生代カンブリア紀後期(約5億年前)の地層から,奇妙な足跡の化石が発見されました。貝殻によってできたと思われる溝の左側に,節に分かれた“尾”によってできたと思われる跡が付いているそうです。このような跡は節足動物が貝殻を背負って移動してできたものと考えられています。しかし貝殻は動物の体全体を覆うにはサイズが小さいそうです。この地層は潮間帯(満潮時には海中に,干潮時には陸上になる部分)でできたものと考えられています。おそらく貝殻を背負うことによって,潮間帯のような苛酷な環境で腹部にあるえらが壊れるのを防いでいたと研究者は考えています。(Geology, 37(4), 295-298

3/22(日)
 奇妙な頭部をもつ,アノマロカリスに似た節足動物が約5億年前に生きていたことがわかりました。
 約5億1500万年前(古生代カンブリア紀前期)の地層であるバージェス頁岩から,アノマロカリスに似た生物が報告されました。
 この生物はHurdia victoriaという節足動物です。体の一部は約100年前に発見され,甲殻類のような生物の一部と考えられていました。体の他の部分は,クラゲ,ナマコ,他の節足動物など,それぞれ別の生物と考えられていました。しかし保存の良い化石が発見されたことから,これらは同じ生物の体の一部であることがわかりました。
 H. victoriaは節に分かれた体やトゲの生えた触角,いくつもの歯のような構造が並ぶ円形の口をもち,アノマロカリスに似た姿をしています。しかし頭部の前方から3つに分かれた大きな甲羅をもつ点がアノマロカリスと異なります。この甲羅の役割については,まだわかっていません。(3/21 ScienceDaily

3/15(日)
 これまで発見されている中で最も完璧なホホジロザメの化石が発見されました。
 ペルーの約400万年前~500万年前(新生代新第三紀鮮新世前期)の地層から,初期のホオジロザメの化石が発見されました。この化石には222個の歯の付いた完全な顎と45個の脊椎が残っており,これまで発見されている中で最も完璧なホオジロザメの化石だそうです。歯の大きさと脊椎の年輪から,今回発見されたサメは約20歳で,体長は現生のホオジロザメと同じくらいの約5~5.5mと推定されています。
 これまで,ホオジロザメの系統については,史上最大の巨大ザメ,メガロドンの仲間であるという説と,幅広の歯をもつアオザメから進化してきたという説の,2つの説がありました。しかし今回の発見により,ホオジロザメは従来考えられていたよりもメガロドンとは遠い関係にあり,約900万年前~1000万年前に生息していた,幅広の歯をもつアオザメ,Isurus hastalisに近い仲間であるらしいということがわかったそうです。(3/13 ScienceDaily

3/4(水)
 約3億年前の魚類の脳が化石として残っているのが発見されました。
 約3億年間のギンザメの祖先の頭骨がX線によって調べられ,脳が化石として残っていることがわかりました。約3億年も前の古い時代の脳が化石として発見されるのは初めてだそうです。
 脳の組織はほとんど水で構成されているため,脳が化石として残ることはめったにありません。今回発見された化石は,脳が方解石の結晶に置換されていたそうです。
 今回発見された脳の化石はえんどう豆くらいの大きさで,脳函よりもかなり小さいそうです。これは現生のサメやエイ,ギンザメと同じで,体は成長しても,脳は少しずつしか大きくならないそうです。また,今回発見された脳の化石では視葉が大きく,頭骨には大きな眼窩が開いていたそうです。このことから,この魚類は主に視覚を使って獲物を探していたと研究者は考えています。
 今回脳の化石が発見されたことにより,他の生物の脳の化石も発見され,これまでわからなかった脳の進化について研究できる期待が高まったと研究者は考えています。(3/3 National Geographic News3/3 ScienceDaily

2/27(金)
 現在知られている中で最古級の,妊娠している魚の化石が発見されました。
 オーストラリアの古生代デボン紀後期(約3億8000万年前)の地層から発見された魚の化石が,体長約5cmの胎児を抱える,妊娠した魚の化石であることがわかりました。
 妊娠していたことがわかったのは,板皮類の1種,Incisoscutum ritchieiの化石です。これは妊娠した脊椎動物の最古の化石の1つだそうです。
 これまで,体外受精が最も古い生殖方法で,板皮類や他の原始的な魚類は体外受精を行っていたと考えられてきました。体内受精は哺乳類と一部の魚類でのみ見られる生殖方法です。板皮類などの原始的な魚類は主に体内受精によって繁殖し,それが他のグループの魚類で進化していったのだと研究者は考えています。
 I. ritchieiの化石は1980年代から博物館に展示されていましたが,これまでは食事をした直後に死んだ個体の化石であると考えられてきました。しかし体内に残った小さな魚の化石が,妊娠した他の板皮類の胎児の化石と同じ位置にあったことから,研究し直され,妊娠していたことがわかったそうです。今回発見された胎児の化石は,生まれる直前で死んで化石化したものと研究者は考えています。(2/26 ScienceDailyDevonian arthrodire embryos and the origin of internal fertilization in vertebrates. Nature, 457(7233), 1124-1127

2/13(金)
 イングランドからの白亜紀の地層から,48種の新種の化石が発見されました。
 イングランド・ワイト島の約1億3000万年前(中生代白亜紀前期)の地層から,48種の新種の化石が発見されました。その中には,恐竜,トカゲ,カエル,サンショウウオ,そしてトガリネズミを含む6種の哺乳類が含まれているそうです。
 これまで動物化石の採集には,風雨や波によって地層が浸食されて露出した化石を採集するという方法がとられてきました。この方法では,ある程度の大きさのある化石しか採集できません。しかし今回は,約3.5トンの泥岩が採取され,それを洗浄と篩いにかけて砂の粒子のみを残し,その粒子の1つ1つを顕微鏡で観察するという方法がとられました。こうして,従来の方法では見つからなかった小さな骨や歯が発見されたそうです。
 これまで,白亜紀前期にワイト島に生息していた大型の動物種についてはたくさんの発見がなされてきましたが,小型の動物種についてはほとんど発見がなされてきませんでした。今回の発見により,恐竜と一緒に生きていた小さな生物について,詳細な情報が得られると研究者は考えています。(2/9 ScienceDaily

2/6(金)
 デボン紀の地層から,アノマロカリスに似た頭部をもつ節足動物の化石が発見されました。
 ドイツのブンデンバッハの古生代デボン紀前期(約4億1600万年前~約3億9800万年前)の地層から,アノマロカリスに近縁と考えられる節足動物の化石が発見されました。Schinderhannes bartelsiと名付けられたこの節足動物は体長約10cm,頭部に大きく球状に飛び出した眼,円形に開いた口,いくつもの節に分かれてトゲの付いた1対の触角が付いており,胴体はそれぞれに小さな付属肢の付いた12の節に分かれ,尾には長いとげが付いているそうです。頭部はアノマロカリス,胴体は現生の節足動物のような形をしています。頭部と胴体との間には大きな三角形の羽のような付属肢が1対ついており,この付属肢を使って泳いでいたと研究者は考えています。
 これまで,アノマロカリスのように大きな触角をもつ節足動物は,カンブリア中期以降(約5億100万年前~)発見されていませんでした。今回の発見により,頭部に大きな触角をもつ節足動物が,カンブリア紀中期以降1億年間存在していたことがわかりました。(2/6 ScienceDailyA Great-Appendage Arthropod with a Radial Mouth from the Lower Devonian Hunsrück Slate, Germany, Science, 323(5915), 771 - 773

2/5(木)
 6億年以上前の動物の証拠が発見されました。
 オマーン南部の先カンブリア時代原生代後期~古生代カンブリア紀(約10億年前~約4億9000万年前)の堆積物の試料64点が調べられ,約6億3500万年前の堆積物にステロイドが異常なほど多く含まれているのが発見されました。このステロイドは海綿によって作られたと考えられています。海綿は最も単純な構造をした多細胞生物です。海底に固着して生活し,海水中から有機物を濾しとって食べています。今回発見されたステロイドは海綿の細胞膜を構成し,細胞膜の構造を支える必要不可欠な生化学物質だそうです。
 この海綿の発見は,カンブリア爆発の約1億年前にすでに多細胞生物が出現していた証拠であると考えられています。カンブリア爆発とは,古生代カンブリア紀に動物の種類が爆発的に増加した出来事です。今回の発見は,地球の初期の生態系を復元し,地球で生物が最初にどのように進化したかを説明するのに役立つと考えられています。(2/5 ScienceDailyBiogeochemistry: Early animals out in the cold, Nature, 457(7230), 672-673

1/15(木)
 サメの仲間の最古の頭蓋骨が発見されました。
 約4億1500万年前(古生代デボン紀前期)の棘魚類(硬骨魚と軟骨魚両方の特徴をもった魚類で,最初に顎を持ったと考えられている魚類),Ptomacanthusの化石に,頭蓋骨が残っているのが発見されました。棘魚類の骨は柔らかいため,めったに化石として残りません。このため,棘魚類で頭蓋骨が見つかるのは,これで2例目だそうです。
 これまで発見されていた1例目の棘魚類の頭蓋骨は,Ptomacanthusよりも1億年以上新しいAcanthodesのもので,硬骨魚類の頭蓋骨に似ていたそうです。このため,棘魚類の頭蓋骨は硬骨魚類の頭蓋骨に似ていると考えられてきました。しかし,発見されたPtomacanthusの頭蓋骨は吻部が短かったり,何列にも並んだ歯の列があったりと,サメの頭蓋骨に似ていたそうです。今回の発見は,初期の有顎魚類の概念を覆すものだと研究者は考えています。魚類の進化を明らかにするために,中間段階の化石を発見する必要があると研究者は考えています。(1/14 National Geographic NewsThe braincase and jaws of a Devonian 'acanthodian' and modern gnathostome origins, Nature, 457(7227), 305-308

1/10(土)
 新生代の植物プランクトンの変化について,新たなことがわかりました。
 珪藻は現在の海で主要な植物プランクトンです。約1800万年前(新生代新第三紀中新世前期),その種数が急激に増えたと考えられています。これは,草原が出現して,草原から海へ栄養素が流れ込むようになったのが原因だと考えられています。
 しかし,時代が新しい化石は古い化石よりも見つかりやすいため,約1800万年前に珪藻が増加したように見えていただけだと主張する論文が発表されました。
 現在発見されている珪藻の種の90%以上は約1800万年前よりも新しいものだそうです。このため,約1800万年前よりも後にたくさんの珪藻が生きていたように「見え」ます。
 珪藻の化石を採取するには,巨大な掘削船で海底の堆積物を掘削する必要があります。このため,古い化石を見つけるためにはまず最初に古い堆積物を見つけなければなりませんが,それは簡単なことではありません。海底の大部分は新しすぎて化石の採取には使えないそうです。
 この時代による偏りを補正するために,約4000万年前(新生代古第三紀始新世中期)まで100万年ごとにどのくらいの量の試料が採取されているかが調べられました。この結果を基に珪藻の種数を分析し直した結果,約1800万年前は種数が徐々に増加しているのみで,急激な増加は見られなくなったそうです。かわりに始新世の終わり(約3400万年前)に急激な増加と減少があったことがわかったそうです。これは草原が出現するより10万年以上早いため,草原の出現は珪藻の種数の増加には関係ないと研究者は考えています。(1/8 ScienceDailyDiversity dynamics of marine planktonic diatoms across the Cenozoic, Nature, 457(7226), 183-186

2008年
11/17(月)
 海生生物の化石が琥珀の中から発見されました。
 フランスの白亜紀中期の地層から採取された琥珀の中から,プランクトンなどの海生生物化石が発見されました。琥珀は木の樹脂が化石となったものです。陸生の節足動物などが樹脂の中に中に取り込まれ,細部まできれいに保存された状態で化石化することがよくあります。しかし海の生物が陸上でできる樹脂に取り込まれて琥珀の中で化石化することは不可能だと考えられてきました。
 海生生物の化石が取り込まれているのが発見されたのは,数千個の琥珀のうち,たった数個の琥珀でした。しかし,単細胞の藻類,珪藻,放散虫や有孔虫などの動物プランクトン,海綿の骨針やウニのトゲなど,非常に多様な海生生物が取り込まれていたそうです。
 今回の発見により,ある種の珪藻が従来考えられていたよりも1000万年~3000万年早く出現していたことがわかったそうです。近年の分子系統学のデータと今回の発見とをあわせることにより,珪藻の複雑な進化についてかなり多くのことがわかると考えられています。
 海生生物の化石が琥珀の中から発見された理由として,樹脂を分泌する木が海岸に非常に近いところにあり,嵐のときに海生生物を含む水や霧に触れて樹脂の中に取り込んだ,というのが,最も可能性の高いシナリオだと考えられています。(11/14 ScienceDaily

10/31(金)
 中国とオーストラリアから,新種のエディアカラ生物が発見されました。
 古生代カンブリア紀直前のエディアカラ紀(約6億3000万年前~約5億4200万年前)の地層からは,硬組織をもたない軟体性の生物の化石が発見されており,エディアカラ生物群と呼ばれています。エディアカラ生物群の産地としては,オーストラリアや中国,ロシアなどが知られています。
 今回,中国南部とオーストラリア南部から,腕が8本ある新種のエディアカラ生物が発見されました。両地域から発見されたエディアカラ生物は同種で,Eoandromeda octobrachiataと名付けられました。堆積環境が大きく異なるエディアカラ紀の地層から,同種の化石が発見されるのは初めてだそうです。当時,中国南部とオーストラリア南部は同じ大陸を形成し,非常に近い位置にあったと考えられています。
 エディアカラ生物は動物か植物かもわからないものが多いですが,E. octobrachiataは8本の腕をもつため,動物であると考えられています。腕は管状で,互いに非常に接近してはいますが,つながってはいないそうです。体は軟体性でドーム状の形をしており,海水中の栄養分を吸い込んで食べていたと推測されています。(10/30 Discocery News

10/22(水)
 槍のような奇妙な形をした化石が発見されました。
 アメリカ合衆国大西洋岸の約5600万年前(新生代古第三紀暁新世/始新世境界)の地層から,槍のような奇妙な形をした化石が発見されました。
 約5600万年前,大気中の二酸化炭素濃度が急激に上昇し,温暖化が進んだという出来事がありました。この出来事は,暁新世‐始新世の温度最大期(Paleocene-Eocene thermal maximum: PETM)として知られています。
 アメリカ合衆国ニュージャージー州でボーリングを行った結果,PETMの層準から,磁石化石(生物によって作られた磁鉄鉱などの強磁性鉱物が化石となったもの)が発見されました。発見されたのは,長さ4マイクロメートルの槍のような形をした磁鉄鉱だそうです。これまで発見されていた最大のバクテリア由来の酸化鉄結晶の8倍もの大きさがあるそうです。今回初めて発見された新しい鉱物だそうです。
 PETMの間,北米大西洋沿岸は貧酸素で鉄の多い環境だったと考えられています。この環境下で,おそらく真核生物を含む磁鉄鉱を作る生物が多様化したのだろうと研究者は考えています。(10/21 PhysOrg.comGigantism in unique biogenic magnetite at the Paleocene–Eocene Thermal Maximum, Proceedings of the National Academy of Sciences, Early Edition

10/16(木)
 昆虫の最古の全身化石が発見されました。
 アメリカ合衆国マサチューセッツ州の約3億1000万年前(古生代石炭紀後期)の地層から,昆虫の印象化石が発見されました。昆虫が湿った泥の上に降り立ったときに完全な体の痕が泥の上に残り,それが化石になったものだと考えられています。
 この昆虫の体長は約8cm。翅の痕は残っていませんが,体の構造は原始的な空を飛ぶ昆虫の構造と似ているそうです。さらに,体の痕へとつながる足跡は残されていないため,この昆虫は空を飛んでやってきたと考えられています。
 今回発見された化石は肢を横に伸ばし,腹部を地面につけた姿勢をしているそうです。現在,このような姿勢をとるのはカゲロウだけなので,この体の痕を残した昆虫はカゲロウであろうと考えられています。
 この昆虫が何であるかがはっきりわかれば,その昆虫が生きてきたであろう気候や環境について検討することができると研究者は考えています。(10/15 FOXNews.com

10/10(金)
 鎖のようにつながった奇妙な生物の化石が中国で発見されました。
 中国の澄江動物群の産地(約5億2500万年前,古生代カンブリア紀前期)として知られる雲南省澄江から,エビのような新種の節足動物の化石が発見されました。この化石はとても奇妙な形で発見されました。20体もの個体がまるで鎖のように頭部と尾部をくっつけて連なっていたそうです。前の個体の尾部が後ろの個体の頭部についている付属肢によってしっかりとつかまれているそうです。
 このようなつながり方は,現生種,化石種含めて,他の節足動物には見られないと研究者は述べています。現生では,サルパというクラゲに似た形の尾索動物(ホヤの仲間)にのみ,このようなつながり方が見られるそうです。サルパは生殖の際に集合してコロニーを作るそうです。しかし節足動物でこのような生殖のしかたは見られないため,今回化石として発見された生物は移動のために鎖のようにつながっていたと研究者は考えています。
 しかしこの説に対する反論もあります。今回発見された化石は,長い卵鞘(卵を覆うカプセルのようなもの)に入った卵が孵化する前に化石化したものだと考える研究者もいます。卵は化石としては残らず,卵の中にいた胚だけが化石として残ったというのです。今回発見された化石には,他の個体とくっ付いていない個体が1体あったそうです。この個体は発見された中で最も大きく,体長2.5cmほどだそうです。この個体が成体または卵から孵った個体だと考えられるそうです。
 今回発見された化石は,生物の種類が爆発的に増加した「カンブリア爆発」の時代のものです。この時代には奇妙な生物が数多く存在し,「進化の実験」が行われていたと考えられています。今回発見された生物も,その実験の結果として,現在では見られない生殖の方法をとっていた可能性もあると研究者は考えています。(10/9 National Geographic NewsCollective Behavior in an Early Cambrian Arthropod, Science, 322(5899), 224

10/9(木)
 最古の足跡化石が発見されました。
 アメリカ合衆国ネヴァダ州の約5億7000万年前(先カンブリア時代エディアカラ紀)の地層から発見された化石が,最古の足跡化石であるということがわかりました。直径約2mmの足跡が2列平行に並んでいるそうです。これまで最古とされてきた足跡化石は約5億4000万年前(古生代カンブリア紀前期)のものです。今回発見された化石はそれよりも約3000万年古いことになります。
 エディアカラ紀はカンブリア紀の直前の時代です。この時代の地層からは,ディッキンソニアやキンベレラなどの生物が産出し,「エディアカラ生物群」と呼ばれています。これまで,エディアカラ生物群の生物たちは全て軟体性で,殻や歯,肢などはもたないと考えられてきました。
 今回の発見によって,生物が肢を使って歩いていた最初の時期がわかっただけではなく,カンブリア紀以前に複雑な生物がいたということが示唆されるそうです。
 研究者は,この足跡はムカデのような生物か肢をもつぜん虫によってつけられたのだろうと考えています。この足跡をつけた生物の化石が発見されれば,より確実なことがわかります。この化石を求めて,研究が続けられるそうです。(10/5 PhysOrg.com

9/24(水)
 約4億年前の魚のひれに,手の指のような骨があるのが発見されました。
 ラトビアから産出した約3億8500万年前(古生代デボン紀後期)の魚のひれに,われわれヒトの手の指のような骨があるのが発見されました。
 この骨が発見されたのは,体長約1.3mの肉食の魚Panderichthysの化石です。化石自体は1990年代に発見されていましたが,最近になってCTスキャンによりヒレが調べられ,指のような骨があるのが発見されました。Panderichthysは水深の浅い水中に生息していたと考えられています。指のような骨のある前ヒレは,泳ぐのに使うというよりは,水底に押し付けて体を起こし,周りの様子を窺うのに使っていたと考えられています。その証拠に眼が頭部の上についており,上部の水中をよく見回せるようになってるそうです。
 魚類から両生類へと進化し,脊椎動物が陸上へと進化していく過程は現在徐々に解明されてきてはいますが,ヒレから肢への進化などについてはまだわかっていないことがたくさんあります。今回の発見は,四足動物の進化の空白を埋める発見であると考えられています。(9/23 FOXNews.comThe pectoral fin of Panderichthys and the origin of digits, Nature advance online publication, doi:10.1038/nature07339 (21 September 2008)

9/19(金)
 肛門は生殖器官から進化してきたという説が発表されました。
 最初の生物では,1つの穴が口と肛門両方の役割を担っており,進化の過程で口の反対側にもう1つ穴が開き,肛門ができたと考えられています。しかし肛門がどのようにしてできたかはわかっていません。この肛門の起源について,ある系統では消化器官が生殖器官と癒合することで肛門ができたとする論文が発表されました。
 どのようにして口の反対側にもう1つ穴ができたかを調べるために,肛門をもたないヒラムシ・Convolutriloba longifissuraと,口と肛門をもつぜん虫の遺伝子が調べられました。この結果,口と肛門をもつぜん虫の中に,肛門を作る遺伝子がC. longifissuraの生殖器官を作る遺伝子と似ているものがあることがわかったそうです。このことから,まず最初に生殖器官が進化し,その生殖器官と消化器官が癒合することにより肛門ができたと研究者は考えています。
 しかしC. longifissuraは進化の速い生物で,現在は生殖器官であるものが最初は肛門だったかもしれないという反論もあります。肛門の起源を明らかにするには今後の研究が期待されています。(9/17 naturenewsAcoel development indicates the independent evolution of the bilaterian mouth and anus, Nature advance online publication, doi:10.1038/nature07309 (17 September 2008)

9/12(金)
 巨大な両生類の化石が南極で発見されました。
 南極の約2億4000万年前(中生代三畳紀中期)の地層から1986年に発見された化石が,体長約4.5mもある両生類の化石であるということがわかりました。
 この両生類はKryostega collinsoniと名付けられました。体長約4.5m,三畳紀中期に南極に生息していた生物の中で最も巨大な陸棲動物であり,外見も生態も現生のワニに似ていたと考えられています。他の両生類から比べると異常に大きい歯をもっており,口蓋を突き破るほど長い歯で,獲物に喰らいついていたと考えられています。
 当時南極は現在よりもずっと北に位置し,南アフリカや南米,オーストラリアとつながっていたと考えられています。気候も現在よりもずっと暖かく,大きな川が縦横に走り,森林が広がっていたと考えられています。恐竜はまだ出現していませんでしたが,その祖先である恐竜形類や爬虫類,哺乳類の祖先などが生息していたと考えられています。Kryostegaはこの南極の中で頂点に君臨していた捕食者だったと考えられています。水辺に棲み,魚や両生類,時には川に近づいてきた陸棲動物なども食べていたと考えられています。
 今回の発見は,ほとんど知られていない中生代三畳紀中期の南極の生物について知ることができる重要な発見であると考えられています。(9/11 National Geographic News

9/10(水)
 古生代石炭紀の,温暖化に伴って変化した熱帯雨林の化石が発見されました。
 アメリカ合衆国イリノイ州の炭鉱から,約3億年前(古生代石炭紀後期)の熱帯雨林の化石が発見されました。約100km2という広大な面積にわたって保存されています。この熱帯雨林の化石は,世界最古の熱帯雨林の化石です。
 当時地球では激しい温暖化が起こっていたと考えられています。イリノイ州で発見された化石の中には,温暖化以前に成長した森林の化石と,温暖化後に成長した森林の化石が含まれているそうです。温暖化に伴う森林の変化を連続的に調べることにより,温暖化により熱帯雨林の植生が劇的に変化したことがわかったそうです。温暖化以前は雑草のようにひょろひょろしたシダ植物が生えていたのが突然,非常に高いヒカゲノカズラに取って代わられたそうです。この温暖化に伴う森林の変化を調べることにより,現在の熱帯雨林が将来どのように変化していくかがわかるだろうと研究者は考えています。(9/8 PhysOrg.com

8/6(水)
 メガロドンの噛む力は非常に強かったらしいということがわかりました。
 メガロドンは,新生代新第三紀中新世(約2300万年前~約530万年前)に生きていた,体長15m以上,体重100tにも達した巨大なサメです。地質時代の海で最も恐ろしい捕食者の1つだったと考えられています。
 このメガロドンの頭骨が現生のホオジロザメの頭骨と比較してコンピュータシミュレーションによって調べられました。この結果,ホオジロザメの噛む力は1.8tであるのに対し,メガロドンの噛む力はその6倍~10倍の10.8~18.2tという結果が出たそうです。ティラノサウルスでさえ,推定されている噛む力は約3.1t。ティラノサウルスの何倍もの力で噛むことができたことになります。これほど強力な力で噛むことができたのはメガロドンの顎が柔軟な軟骨で形成されていたからだと研究者は述べています。
 軟骨によって口を大きく開けることができるようになり,しかも噛む力は同じサイズの骨に比べて数%しか違わないそうです。(8/4 BBC News8/5 National Geographic News

7/23(水)
 南極から,軟体部が3次元的に保存された貝形虫の化石が発見されました。
 南極東部ドライバレーに分布する約1400万年前(新生代新第三紀中新世中期)のかつて湖だった地層から,貝形虫(オストラコーダ)の化石が発見されました。この化石の保存状態は非常によく,軟体部が全て3次元的に保存されているそうです。
 今回貝形虫の化石が発見されたのは南緯77度の地点です。現在南極のこの地域の年平均気温はマイナス25度,この環境下では貝形虫を含む湖の動物相が生息していくことは不可能と考えられています。このため,この高緯度から淡水性の貝形虫が発見されたことは非常に注目すべきことだと研究者は述べています。
 約1400万年前の地層から貝形虫の化石が発見されたということは,約1400万年前のツンドラ気候から,現在見られるような非常に寒い大陸内部の気候へと南極大陸が激しく寒冷化したことを示していると考えられています。
 しかし今回の発見が南極大陸の湖に貝形虫が広く分布していたことを示す証拠にはならないともいわれています。貝形虫の卵が渡り鳥の羽や足について南極大陸にやってきたという可能性のほうが高いと研究者は述べています。(7/23 ScienceDaily

7/11(金)
 カレイの眼は進化の過程で徐々に片側に移動していったということがわかりました。
 カレイ類(カレイやヒラメなど)は,成体では両方の眼が体の片側に偏って位置しています。これは眼がついていない体の片側を海底につけて横たわっているときに,視界を確保するためだと考えられています。しかし生まれたときから眼が片側に寄ってついていたわけではありません。幼体のときは他の魚と同様,体の両側に対称についていた眼が,片眼だけ上のほうに移動を始めてやがてもう片方の眼と一緒に体の片側につくのです。
 これまで,カレイやヒラメのように両眼が体の片側に偏って付いているいる魚は,その成長と同じように眼の位置が徐々に変化して進化してきたのではなく,突然進化して現れたのだと考えられてきました。しかし今回,その祖先の化石がCTを用いて調べられ,進化の過程で眼が片側に徐々に移動していったということがわかりました。
 ヨーロッパ各地の博物館に所蔵されている,新生代古第三紀始新世(約4500万年前)のカレイ類の2属,AmphistiumHeteronectesの成体の化石が調べられました。
 AmphistiumHeteronectesはどちらも最も原始的なカレイ類です。現生のカレイ類には見られない特徴を多くもっていますが,最も特徴的なのは,片眼が体の片側に移動を始めているものの,頭頂部を越える前に移動が止まっていることだそうです。つまり,両眼が体の両側に対称に付いている他の魚と両眼が完全に体の片側に偏って付いている現生のカレイ類との中間の段階にあるといえます。この発見は,カレイ類の眼の移動が進化の過程で徐々に起こってきたことを示すものであると研究者は考えています。(7/10 ScienceDailyNature, 454(7201), 169-170

7/7(月)
 最も巨大で完全なストロマトライトの化石が発見されました。
 アメリカ合衆国ヴァージニア州で,約5億年前(古生代カンブリア紀後期)のストロマトライトが発見されました。これにはストロマトライトの「頭」(上部)がきれいに残っています。直径約1.5m以上,重さは2トン以上あり,世界で最も大きく,最も完全なストロマトライトの「頭」だそうです。
 ストロマトライトは,シアノバクテリア(藍藻)などの光合成に伴う分泌物や泥粒などによって作られます。内部に細かい縞状構造や同心円構造が見らるのが特徴です。現在では非常に限られた地域でしか見られませんが,化石は先カンブリア時代の地層などからたくさん発見されています。過去の環境について理解するのに重要な情報を与えてくれます。
 ストロマトライトの破片などはよく発見されますが,ストロマトライトの「頭」が完全な状態で見つかるのは非常に珍しいです。今回見つかった化石は,「頭」の最上部の表面が非常にきれいに保存されているという点で,特に珍しいものだそうです。
 ストロマトライトの表面が非常にきれいに残っているため,ストロマトライトそのものだけではなく,ストロマトライトの周囲に生きていた別の生物についても調べることができると研究者は述べています。(7/4 ScienceDaily

7/4(金)
 地質時代の海生生物の多様性の変化について,新たなことがわかりました。
 これまで,生物の多様性の変化は,生物の出現の時期と絶滅の時期だけに焦点を当てて調べられてきました。しかしこの方法では生物が生きている間の多様性の増減などは全く考慮されていません。今回行われた研究では,地質時代を一定の期間(1100万年間)で区切り,この期間ごとの多様性が調べられました。
 この手法が用いられた結果,従来考えられてきた多様性の変化が見られず,また逆に従来考えられてこなかった多様性の変化が見えるということがあったそうです。白亜紀末(約6550万年前)の大量絶滅による多様性の減少は,今回の研究では現れなかったそうです。白亜紀末の大量絶滅とその後の回復は研究で使われた1100万年間よりも短い期間で起こったため,今回の研究では検出することができなかったそうです。逆に,今回初めて,古生代ペルム紀(約3億年前~約2億5000万年前)に多様性のピークがあったことがわかりました。また,中生代ジュラ紀(約2億年前~約1億4600万年前)における多様性が,中生代三畳紀(約2億5000万年前~約2億年前)の多様性よりも低かったことも,今回新たにわかりました。今回の研究では,多様性は白亜紀に増加し,その後あまり変化が無かったという結果が出ました。
 これまでの研究と正確に比較するために,多様性を集計する期間を1100万年間から500万年間に減らしたいと研究者は考えています。(7/3 ScienceDailyScience, 321(5885), 97-100

6/26(木)
 最初の四足動物がどのような姿をしていたかが,新たにわかりました。
 古生代デボン紀(約4億1600万年前~約3億5900万年前),魚類の中から腕や足,肺をもつ両生類が進化し,それまで海にしか生息していなかった脊椎動物が,陸上へと進出しました。その過渡期の生物に,首のようなくびれをもち,ヒレの中に手首のような可動性の骨格をもつ魚類(肉鰭類)ティクターリクと,その後に出現した両生類アカントステガがいます。アカントステガは,肺呼吸をし,4本の足をもつ原始的な古生物です。しかし足の骨格は弱く,水中生活をしていたと考えられています。オールのような尾びれもついていました。
 今回,このティクターリクとアカントステガの中間的な特徴をもつ生物,ヴェンタステガ(Ventastega)が詳しく調べられ,最も初期の四足動物がどのような姿をしていたかが明らかにされました。
 ヴェンタステガは,ティクターリクとアカントステガ,それぞれと共通した特徴を備えているそうです。肩帯(前肢が体とくっ付く部分)は四足動物に特徴的な形をしており,このことから,前ヒレは既に肢になっていたと考えられています。頭骨と歯はティクターリクとアカントステガの中間的な形をしているそうです。このことから,食性が徐々に変化していったものと考えられています。ヴェンタステガは,水中と陸上,どちらにも完全に適応してはいなかったと考えられています。
 これまで,魚類から四足動物への過渡期にあった種はいくつも発見されています。このため,どのように進化していったかという大雑把な流れはわかっています。しかし今回のヴェンタステガのような発見がなされ,進化の空白が完全に埋まるまで,研究はこれからも続けられていくことでしょう。(6/25 National Geographic NewsNature, 453(7199), 1199-1204

6/24(火)
 日本最古の四足動物の化石が発見されました。
 宮城県沖の無人島に分布する中生代三畳紀前期(約2億5100万年前~2億4500万年前)の地層から,両生類の化石が発見されました。
 発見されたのは,ワニのような体形をした両生類マストドンサウルスの仲間の化石で,中国に続いてアジアでは2例目の発見だそうです。
 日本の四足動物としてはこれまで,同県歌津市(現南三陸町)で発見されたウタツサウルスが最古とされてきました。ウタツサウルスも三畳紀前期の地層から産出しましたが,今回発見された化石はそれよりも古い地層から産出したそうです。
 この発見は,両生類の初期の進化,当時の日本の環境や生態系を知る上で重要な発見だと考えられています。7月4日(金)から仙台市で開かれる日本古生物学会で発表されます。(6/24 MSN産経ニュース

6/18(水)
 ジュラ紀のアメリカの生態系を明らかにできるかもしれない化石群が発見されました。
 アメリカ合衆国ユタ州南東部の約1億4500万年前~約1億5000万年前(中生代ジュラ紀後期)の地層から,保存状態の良い恐竜,珪化木,淡水生の二枚貝の化石などが発見されました。
 恐竜の化石には4体の竜脚類,2体の獣脚類,そしてステゴサウルスらしき化石も含まれているそうです。そして近くからは,動物の巣穴や直径約1.8mの珪化木なども見つかっています。今回発見された化石に新種は含まれていませんが,恐竜や木,その他の化石が一緒に見つかっていることから,ジュラ紀後期の生態系について詳しく知る材料になると研究者は考えています。当時の気候についても詳しくわかるかもしれないと考えられています。(6/17 FOXNews.com

6/10(火)
 三畳紀前期に,南極にトカゲのような動物がいたらしいということがわかりました。
 南極の約2億4500万年前(中生代三畳紀前期)の地層から,四足動物の巣穴の化石が発見されました。川が氾濫して細かい砂が穴に流れ込み,化石になったものだと考えられています。最も大きい穴は長さ約35cm,幅約15cm,深さ約7.5cm。動物の骨はありませんでしたが,その穴に出入りする動物の足跡が保存されているそうです。さらに,動物が一番最初に穴を掘った跡も発見されているそうです。
 これまで,南極の三畳紀の地層からは四足動物の化石が発見されていますが,今回の巣穴の化石はそれよりも少なくとも1500万年古いと考えられています。
 巣穴の大きさが比較的小さいことから,この巣穴を作った動物は小さいトカゲのような爬虫類か,初期の哺乳類の仲間であろうと研究者は考えています。(6/8 ScienceDaily

5/30(金)
 古生代の魚類の中に,胎生だったものがいたことがわかりました。
 オーストラリアの約3億8000万年前(古生代デボン紀後期)の地層から,お腹の中にへその緒でつながった胎児が入っている魚の化石が発見されました。これは胎生(真胎生)を示す最古の化石です。
 これまで,胎生を示す証拠は中生代の爬虫類の化石が最古でした。この発見により,胎生の起源が約2億年も古くなります。
 今回発見されたのは,板皮類の化石です。板皮類は頭部を硬い鎧で覆われた魚で,最古の顎を持つ脊椎動物であったと考えられています。今回胎生であることがわかった板皮類は,2005年にオーストラリア西部で発見されました。体長は約25cm。新属新種と考えられ,Materpiscis attenboroughiと名付けられました。
 またこの発見により,1986年に発見された別の板皮類(Austroptyctodus gardineri)の化石を調べなおしたところ,この化石も体内に胎児が,しかも3体も,入っていることがわかったそうです。
 ちなみに,現生の魚類ではサメやエイなどが胎生を行っています。(5/28 BBC NewsNature 453(7195), 650-652

5/23(金)
 カエルとサンショウウオの共通の祖先が発見されました。
 1995年,アメリカ合衆国テキサス州の約2億9000万年前(古生代ペルム紀前期)の地層から,両生類の化石が発見されました。この両生類は,カエルとサンショウウオ両方の特徴を備えているそうです。新種と認められ,Gerobatrachus hottoniと名付けられました。カエルとサンショウウオは共通の祖先から進化したとする説と別々の祖先から進化したとする説がありますが,この発見は,カエルとサンショウウオがtemnospondylsという共通の祖先から分かれたという説を支持するものです。
 G. hottoniでは,現生のサンショウウオのように足首の2つの骨が癒合しており,また現生のカエルのようにむき出しになった大きな鼓膜があるそうです。
 G. hottoniはぴょんぴょん飛び跳ねるのではなく,水中を泳いだり地上を歩いたりしていたと考えられています。獲物に突進することもできたと考えられています。カエルが飛び跳ねるようになったのは,中生代三畳紀(2億5100万年前~2億年前)ごろだと考えられています。
 G. hottoniは,カエルとサンショウウオが最初に分かれたと考えられている地点の近くで発見されました。G. hottoniが発見された地層は,静かな沼でできたと考えられています。この地層からは,魚の化石もたくさん発見されています。G. hottoniには現生の両生類のように口の内側へ動く小さな歯がいくつも付いているそうです。これで捕らえた獲物が外に逃げ出さないようにできたと考えられています。
 G. hottoniの発見から,カエルとサンショウウオは約2億7500万年前から約2億4000万年前(古生代ペルム紀前期~中生代三畳紀前期)の間で分かれたと研究者は考えています。(5/22 FOXNews.comNature, 453(7194), 515-518

4/18(金)
 国内で初めて,琥珀に閉じ込められたカマキリの化石が発見されました。
 岩手県久慈市の約8700万年前(中生代白亜紀後期)の地層から,琥珀に閉じ込められたカマキリの化石が発見されました。琥珀に閉じ込められたカマキリが発見されたのは国内初,世界でも8例目だそうです。
 今回発見されたカマキリは体長約1.4cmで,前肢や頭,触角がはっきり確認できるそうです。前肢にあるトゲが未発達であることから,原始的なカマキリと現生のカマキリとの中間的な種で,新種の可能性が高いそうです。
 カマキリが閉じ込められた琥珀は,今日から6月22日まで,久慈琥珀博物館で展示されるそうです。(4/18 asahi.com久慈琥珀博物館

3/21(金)
 先カンブリア時代から既に有性生殖が行われていたらしいということがわかりました。
 これまで,最初期の多細胞生物は単純で,今日の生物が使っているような,生殖や多くの個体が集まって生活するといった生き残るための戦略は,捕食者や食物獲得のための競争といったいくつかの要因が引き金となって,進化の過程で獲得されてきたものだと考えられてきました。しかしチューブ状のエディアカラ生物Funisia dorotheaの化石の産状を調べた結果,この生物が現在生息しているほとんどの無脊椎動物と同様の成長や繁殖の仕方をしていたらしいということがわかりました。
 F. dorotheaは原生代後期(Neoproterozoic,10億年前~5億4200万年前)に海底を埋め尽くすほど大量の個体が集まって生息していたと考えられています。原生代後期はまだ捕食者が出現していなかったと考えられている時代です。F. dorotheaは,生物が骨格を獲得する前の,そして捕食・被食の関係が確立される前の非常に早い時期から,生態系が複雑だったことを示す発見であると研究者は述べています。
 F. dorotheaは長さ30cmほどのチューブ状の生物です。このチューブが5体から15体ほど密集した状態で見つかることが多いそうです。これは動物の有性生殖の際に見られる光景に似ているそうです。生物は生殖の成功を確実にするために密集して成長する,F. dorotheaはおそらく地球上で最も早く有性生殖を行った生物だろう,と研究者は述べています。
 似たような大きさのF. dorotheaの集団は同時期に生まれた世代であると考えられています。このような同時期に生まれた大集団を形成するとともに,個々のF. dorotheaが発芽するという無性生殖によってもF. dorotheaは繁殖していたと考えられています。
 地球上の初期の生態系を明らかにすることによって,初期の生命がどのように進化してきたか,どのような姿をしていたか,環境や他の変化にどのように対応してきたかについての情報が得られるだろうと考えられています。(3/20 ScienceDailyScience, 319(5870), 1660-1662

3/19(水)
 隕石衝突によるオルドビス紀の爆発的進化が地球全体で起こった現象かどうか確かめられようとしています。
 古生代オルドビス紀(4億8800万年前~4億4400万年前)に,一度に100個以上の隕石が地球に衝突し,そのすぐ後に新しく多様な生物が出現したらしいということがわかりました。この生物は実質的に現在の全ての生物の祖先であると考えられています。
 この説によると,生物は比較的短い期間で爆発的な進化を遂げたと考えられています。そしてこの爆発的な進化は現在生きているほぼ全ての門が出揃った「カンブリア大爆発」の約4000万年後に起こったと考えられています
 この研究は,隕石のコンピュータ分析と化学分析,スウェーデンで発見された複数のクレーターの化石や地質調査などの様々な手法を用いて行われてきました。これまでのところ,この爆発的な進化はバルト海周辺で起こったことがわかっているだけです。研究者は現在,この現象が地球全体で起こったかどうか調べようとしています。スウェーデンで発見されたものと化学組成が同じ隕石が中国南部で発見されています。このため,中国とアメリカ合衆国の隕石とクレーターを分析して,オルドビス紀の爆発的進化が地球全体で起こった現象かどうか確かめる研究が行われようとしています。(3/14 ScienceDailyNature Geoscience, 1(1), 49-53

3/12(水)
 約1億年前の琥珀から,羽毛が発見されました。
 フランス西部で採取された約1億年前の琥珀の内部に羽毛が取り込まれているのが発見されました。この羽毛には,獣脚類から発見された綿毛状の羽毛と現生の鳥類に生えている羽毛の両方の特徴が見られるそうです。
 今回発見された羽毛には羽軸と羽枝がありましたが,羽軸は綿毛のようで,羽枝は根元で完全にまとまってはいませんでした。そして羽枝同士をくっ付ける役割のある小羽枝がありませんでした。これまで,綿毛状の羽毛と,羽軸・羽枝・小羽枝の全てをもった羽毛は発見されていましたが,その中間段階の羽毛は発見されていませんでした。今回初めて,この2つの羽毛の中間段階が発見されたことになります。これは羽毛の進化において最も重要な段階であると研究者は述べています。
 この羽毛が初期の鳥類と恐竜のどちらのものであるかはわかっていません。(3/11 National Geographic NewsProceedings of the Royal Society B, FirstCite, Tuesday, February 19, 2008

3/7(金)
 約8900万年前の花の立体的な構造が調べられました。
 福島県広野町に分布する約8900万年前(中生代白亜紀後期)の地層から,原始的な被子植物であるバンレイシ科の花の化石が立体的な形態を残した状態で発見されました。
 CT装置を用いてこの化石の内部構造が調べられた結果,花弁とがくが一体化した花被片が,90~100本の小さな袋状のおしべと突起状に盛り上がっためしべを取り囲むような構造をしていることがわかったそうです。
 この花は,被子植物の進化の過程を明らかにする手がかりになると,研究者は述べています。(3/7 新潟日報

2/25(月)
 約1500万年前の深海ザメの歯の化石が発見されました。
 群馬県富岡市の約1500万年前の地層から,深海ザメの歯の化石が発見されました。オンデンザメ属カエルザメ亜属に属する深海ザメの歯だと考えられています。深海ザメの歯の化石は世界的にも少なく,カエルザメ亜属の歯の化石はイタリアでの発見例があるだけだそうです。イタリアで発見されたカエルザメ亜属の歯の化石は約500万年前のものなので,今回発見された化石はそれよりも1000万年古いことになります。(2/25 MSN産経ニュース

2/20(水)
 体長40cmほどの巨大なカエルの化石が発見されました。
 マダガスカルの白亜紀後期の地層から,巨大なカエルの化石が発見されました。このカエルは体長約40cm,体重は4kgにもなったと考えられています。これは,現生種,化石種含めて,最大の大きさだそうです。Beelzebufoと名付けられました。
 Beelzebufoは,現在南米だけに生息するツノガエルと近縁だそうです。口が大きく,昆虫やトカゲのような小さな脊椎動物を食べていたと考えられています。恐竜の子どもさえ食べることができたかもしれないと考えられています。
 研究者は,この発見はマダガスカルとインド,南米が白亜紀後期(7500万年前~6550万年前)までつながっていたとする説を支持するものだと考えています。(2/18 BBC NewsProc. Natl. Acad. Sci. USA, Published online on February 19, 2008

2/8(金)
 最古のザリガニの化石がオーストラリアで発見されました。
 ザリガニの体化石と巣穴の化石が,オーストラリア・ビクトリア州の約1億1500万年前(白亜紀前期)の地層から発見されました。これは現在発見されている中で最古のザリガニの化石です。
 ザリガニの体化石は腹部と2つのハサミが発見されています。巣穴の化石は現在オーストラリア南東部で見られる現生のザリガニの巣穴とほぼ同じだそうです。このことから,ザリガニの生態が白亜紀からほとんど変わっていないと研究者は考えています。ザリガニは淡水でしか生息できません。しかしほとんど全ての大陸に生息し,とても多様な環境に適応しています。海水では生きられないザリガニが,ように多くの大陸に生息していることは,地球上の大陸がかつては1つにまとまっていたとするプレートテクトニクスの証拠の1つとされています。近年,分子生物学の研究により,南半球に生息する全てのザリガニはオーストラリア南東部が起源であると考えられています。今回化石が発見されたことにより,この考えが化石記録からも立証されたと研究者は考えています。(2/6 ScienceDailyGondwana Research, Article in press, Fossil evidence in Australia for oldest known freshwater crayfish of Gondwana)

1/23(水)
 ペルム紀末の大量絶滅からの回復は,これまで考えられていたよりも遅かった可能性があることがわかりました。
 約2億5100万年前のペルム紀末,生物の90%以上が絶滅する大量絶滅がありました。これまでの研究からはこの大量絶滅後,生物は急速に回復したと考えられていました。しかしそれは絶滅によって空いたニッチに入り込んで増える「日和見主義者」的な生物を基に導き出された結果で,生物全体の回復はもっと遅かった可能性があることがわかりました。
 両生類や爬虫類などの四足動物の回復を調べたところ,地球規模では急速に回復したように見えても,群集レベルの回復は遅く,完全に回復するには3000万年かかったそうです。(1/18 PhysOrg.comProceedings of the Royal Society B, FirstCite

1/22(火)
 白亜紀の中ごろに,被子植物が主に昆虫を媒介にして受粉するようになったことがわかりました。
 現在,被子植物のほとんどは昆虫に花粉を運んでもらうことによって受粉を行っています。しかし,被子植物がいつから昆虫を受粉に利用するようになったかははっきりとはわかっていませんでした。今回,原始的な被子植物つまり初期の顕花植物が,約9600万年前(白亜紀後期の初め)に主に昆虫を受粉に利用するようになったということを示す論文が発表されました。
 約9600万年前の地層から,凝集した状態で化石化した花粉の化石が発見されました。凝集した花粉は,動物を受粉に利用する顕花植物で一般に見られます。またこの研究によって,約9600万年前に花粉がどのようにして凝集していたかということが初めて明らかにされました。花粉がどのように凝集していたかがわかると,どのような生物を媒介にして受粉していたかがわかります。
 白亜紀後期の初めに起こった顕花植物の構造の変化と,今回発見された9種の花粉塊から,研究者は白亜紀後期の初めに虫媒が完全に確立されたと考えています。これは顕花植物が科レベルで爆発的に多様化し分布を広げる数百万年前にあたります。(1/22 ScienceDailyProc. Natl. Acad. Sci., 105(1), 240-245

1/11(金)
 これまで類縁関係が謎だった小刀類の保存の良い化石が発見されました。
 モロッコの約4億8000万年前(古生代オルドビス紀)の地層から,非常に保存状態の良い小刀類の化石が発見されました。小刀類は,約4億8500万年前~約3億500万年前(古生代オルドビス紀~石炭紀)に生息していた無脊椎動物で,ナメクジのような体の背中に鉱物質の板が並んでいるという,奇妙な形をした生物です。
 これまで,小刀類の化石は世界中のかつて海底だった地層から発見されていますが,発見された化石のほとんどが,背中の板がばらばらになったものでした。このため,小刀類がどのような体の構造をして,他の古生物や現生生物とどのような類縁関係にあるのかはほとんどわかっていませんでした。
 今回発見された化石は,軟体部まで完全に残っているという,非常に保存状態の良いものでした。この化石から,背中の板の下にはいくつもの節に分かれた軟体部があり,その節の1つ1つから,肢のような軟らかい器官が1対出ていることがわかりました。そして肢のような器官の1つ1つからは長く硬い毛が2束出ていることがわかりました。体が節に分かれ,毛が生えている「肢」をもっていることから,研究者は小刀類が環形動物であると結論付けました。環形動物の中での位置はまだはっきりとしませんが,現在も生きているウミケムシに属しているだろうと考えられています。(1/10 ScienceDailyNature, 451, 133-134

1/9(水)
 鳥取県で発見された魚類化石が,新属新種であることがわかりました。
 鳥取県鳥取市の普含寺泥岩層(約1680万年前,新生代新第三紀中新世前期)から2003年に発見された魚類化石が,イソギンボ科の新属新種とわかり,Tottoriblennius hiraoi(トットリブレニウス・ヒラオイ)と名付けられました。
 イソギンボ科は,浅い海の波打ち際に生息する小型の魚類です。この科の化石はヨーロッパでは発見されているものの,太平洋西部で発見されたのは初めてだそうです。今回の発見は,魚類の進化を探る上で重要な発見であると考えられています。(1/9 日本海新聞1/9 YOMIURI ONLINE

1/7(月)
 約4億年前の眼の構造がわかる化石が発見されました。
 オーストラリアの約4億年前(古生代デボン紀)の地層から,非常に保存状態の良い板皮類(有顎魚類,甲冑魚の1種)の化石が発見されました。
 この化石には神経頭蓋が完璧に残っており,眼球につながる筋肉や神経の構造までわかるそうです。これによると,今回発見された板皮類の眼球は,現生のサメと同じように,軟骨によって神経頭蓋とつながっているそうです。また。眼球を動かす筋肉は,現生の無顎魚類に似た,原始的なものだったそうです。今回発見された板皮類には,7つもの外眼筋(眼を動かす筋肉)がついているそうです。われわれヒトを含めた顎のある顎口類では,外眼筋は6つです。また,顎口類の外眼筋には,上斜筋と下斜筋という2つの筋肉があります。これに対し,今回発見された板皮類の斜筋は無顎類であるヤツメウナギと同じように,前と後ろの2つの斜筋からなっているそうです。
 この研究により,4億年前から眼球は複雑な構造をしており,無顎類と有顎類との中間の中間の形質をもっていたことがわかりました。(1/2 ScienceDailyBiology Letters, FirstCite Early Online Publishing

2007年
12/25(火)
 甲虫が出現したのはジュラ紀かもしれないということがわかりました。
 甲虫は現在,知られているだけでも約35万種が存在します。これは現在地球上に存在する全生物の種数の約1/4にあたります。
 DNAと化石記録を使い,甲虫の進化系統図が作られました。この研究が行われる前は,甲虫は約1億4000万年前の白亜紀前期に出現した顕花植物とともに進化してきたと考えられてきました。しかしこの研究によって,現生の甲虫の系統の多くは顕花植物が出現する前のジュラ紀に出現したらしいということがわかりました。(12/20 ScienceDailyScience, 318(5858), 1913-1916)

8/21(火)
 硬骨魚類の起源であると考えられる魚の化石が発見されました。
 脊椎動物は主に3つのグループに分けられます。顎も歯ももたない無顎類,顎の内側に歯が何列にも並び,新しい歯列が古い歯列を押し出すことによって歯列ごと歯が次々と生え変わる軟骨魚類,そして硬骨魚類と全ての陸上脊椎動物とをあわせたグループです。最後のグループでは,歯が1本1本個別に生え変わります。また,下顎の歯骨,上顎の上顎骨と顎前骨という,他の2グループには見られない特殊な骨に歯が生えているという特徴もあります。
 硬骨魚類と脊椎動物とを合わせたグループの起源についてはほとんどわかっていません。硬骨魚類化石記録は約4億1800万年前(古生代シルル紀末期)にまでさかのぼりますが,それ以前の記録は全くありませんでした。しかし,古生代シルル紀後期(4億2300万年前~4億1600万年前)の地層から,硬骨魚類の起源となると考えられる2種(Andreolepis hedeiLophosteus superbus)の魚の化石が発見されました。
 この魚の化石には上顎骨と下顎骨がありますが,軟骨魚類のように顎の内側には歯列が何列もあります。このことから,A. hedeiL. superbusは硬骨魚類の幹グループであると推測されています。(8/17 ScienceDailyNature, 448, 583-586

8/17(金)
 ジュラ紀のウミグモの化石が初めて記載されました。
 フランス南東部の約1億6000万年前(ジュラ紀後期)の地層から,非常に保存状態の良いウミグモの化石が発見されました。
 ウミグモは陸上のクモに似ていますが,系統的には遠い関係にあります。ウミグモに近縁な生物は古生代から見つかっているのみで,現在に至る約4億年の間にウミグモがどのような進化をしてきたかはわかっていませんでした。この発見は,ウミグモの進化に関する4億年のギャップを埋めるものであると考えられています。(8/16 BBC NewsProceedings of the Royal Society B, FirstCite Early Online Publishing

8/9(木)
 石炭紀からの昆虫の体サイズの減少は,呼吸器系が原因だったとする説が出されました。
 今から3億5900万年前~2億9900万年前の石炭紀,昆虫は体長数十cmに達するほどの著しい巨大化を遂げていました。それがなぜ,現在のように体長数cmにまで小さくなってしまったのか?この理由について,これまでたくさんの説が出されてきましたが,それが実証されたことはありませんでした。
 今回Alexander Kaiser博士率いる研究チームが,昆虫の体サイズの減少は呼吸器系に原因があるという説を出し,甲虫とショウジョウバエを使ってこれを調べました。
 甲虫の呼吸器系が,X線を使って分析され,甲虫がどのように呼吸しているかが調べられました。昆虫は細胞に酸素を直接運搬する気管という管を使って呼吸しています。大きな甲虫ほど,この気管は,特に足で,大きな範囲を占めることがわかりました。
 今から3億年以上前,酸素は大気の31%~35%を占めていたと考えられています。このため,昆虫の呼吸器系はそれほど大きくなくても,巨大な体を維持するのに十分な酸素を体内に供給できたと博士は考えています。つまり,酸素濃度の低い現在では,石炭紀と同じ大きさの呼吸器系をもっていたとしても,石炭紀ほど巨大な体にはなれないということです。
 しかし今回調べた甲虫やショウジョウバエは比較的新しい時代に出現した種類であるため,トンボのようなより古くから存在している種についても調べていく予定だそうです。(8/8 ScienceDaily

5/18(金)
 日本最古のネズミザメの歯の化石が発見されました。
 和歌山県広川町で3月に発見された化石が,日本最古のネズミザメの歯の化石であることがわかりました。
 発見された化石は長さ約1.2cm。プロトラムナ属の歯だそうです。白亜紀オーテリビアン(1億3600万年前~1億3000万年前)のものと推定され,これまで日本で発見されている中で最古の化石だそうです。これまで日本で発見されている化石はオーテリビアンの後の時代,バレミアン(1億3000万年前~1億2500万年前)のものです。ここまで古い化石は世界的にも珍しく,ネズミザメの起源や進化を考える上で大変重要だそうです。(5/18 AGARA紀伊民報5/17 YOMIURI ONLINE5/16 asahi.com

4/26(木)
 最古の雨林が発見されました。
 米イリノイ州の炭鉱から,約3億年前の雨林の化石が発見されました。この雨林は,大量のヒカゲノカズラ,高さ40m以上の木性シダ,低木と高木のサイズのトクサという,奇妙な構成をしていました。面積は1000haにも達すると考えられています。この雨林は約3億年前に起こった大地震によって海面下に沈み,泥で埋め立てられたと考えられています。(4/24 National Geographic News4/23 ScienceDaily4/23 PhysOrg.comGeology, 35(5), 415-418

4/20(金)
 世界最古の森林を形成していた木の化石が発見されました。
 2年前米ニューヨーク州で発見された化石が,約3億8500万年前のWattieza属の木の化石であることがわかりました。これはシダに似た植物で,高さは8m以上あったと考えられています。またこの属は世界最古の森林を形成していたと考えられています。(4/19 BBC NEWS4/19 ScienceDailyNature, 446(7138), 861

4/4(水)
 両生類の化石が南極で発見されました。
 2億4500万年以上前の両生類の頭骨が南極横断山脈で発見されました。発見された場所は南緯84度の高緯度にあります。発見された両生類は,恐竜が出現する4000万年前に生きていたProtosuchusと考えられています。
 Protosuchusは湖や川に生息していた体長約2mの大きなサンショウウオのような両生類です。皮膚は現生の両生類とは異なり,うろこで覆われていました。水中ではウナギのような動き方をしていたと考えられています。
 Protosuchusはこれまで,ドイツ,カザフスタン,ロシア,南アフリカで発見されています。今回発見されたのはこれまでで最も南の地点です。Protocuchusはアフリカと南極大陸が超大陸パンゲアとしてつながっていたと考えられている時期に生息していました。今回の発見により,三畳紀前期の終わりまたは三畳紀中期には,冷血動物である両生類が少なくとも暖かい季節にはパンゲアの南端に生息できるほど気候が温暖だったということが示唆されると考えられています。Journal of Vertevrate Palaeontologyの最新号に論文が載っています。(4/3 PhysOrg.com

3/14(水)
 バージェス頁岩から,二枚貝のような殻と多くのとげを持った生物が発見され,記載されました。
 バージェス頁岩から,体の前端に二枚貝のような殻を1枚持ち,体の側面から多数のとげが生えた体長約1cmの生物が発見され,Orthrozanclus reburrusと名付けられました。この生物は,現在のナメクジやミミズ,軟体動物と関係があるhalwaxiidsという新しい分類群に含まれると考えられています。この分類群にはほかに,同じくバージェス頁岩から発見されたウィワクシアや,グリーンランドにあるカンブリア紀前期のシリウス・パセットから発見されたハルキエリアが含まれています。これらは全て,背中を殻などの硬組織で覆われた生物です。海底の有機物を食べ,捕食者に対する防御のため,硬組織を進化させたと考えられています。(3/12 ScienceDailyScience, 315(5816), 1255-1258

2/23(金)
 約2500万年前の完全なカエルが入った琥珀が発見されました。
 メキシコで完全なアマガエルが中に保存された琥珀が発見されました。このカエルは体長1cmで,Craugastor属の1種であると考えられています。この属には中米原産の現生のカエルが多く含まれます。このカエルの年代はまだはっきりとはわかりませんが,琥珀が採取された地層の年代から,約2500万年前(漸新世)のものであると考えられています。(2/17 National Geographic News

2/14(水)
 約3億8000万年前の魚の軟組織が発見されました。
 筋肉が残っている3億8400万年前から3億8000万年前の魚(板皮類)の化石が,オーストラリアで発見されました。この化石の保存状態はとても良く,筋細胞の束,血管,神経細胞などが保存されていたそうです。さらに,これらの軟組織はつぶれてはおらず,3次元構造がそのまま保存されていたそうです。
 観察の結果,この魚の筋組織はWの形に成長していることがわかったそうです。これは,ヤツメウナギなどの原始的な魚に見られる構造と同じです。これまで,板皮類とサメ,どちらが最も原始的な魚かということはわかっていませんでした。しかしこの発見により,板皮類が最も原始的な魚であるということがわかりました。(2/12 National Geographic NewsBiology Letters, FirstCite Early Online Publishing

2/12(月)
 コノハムシの化石が初めて発見されました。
 ドイツ・メッセルで,約4700万年前(始新世中期)のコノハムシの化石が発見されました。発見されたのは,体長63mmのオスのコノハムシの化石で,Eophyllium messelensisと名付けられました。これまでコノハムシの化石は発見されたことがなく,今回が初めての発見となります。
 今回の発見により,コノハムシの起源が少なくとも4700万年前にさかのぼることがわかりました。また,E. messelensisはナナフシと現生のコノハムシの中間の特徴をもつことから,コノハムシがナナフシのような昆虫から進化してきたのではないかと考えられています。(2/8 PhysOrg.comProceedings of the National Academy of Sciences, 104(2), 565-569

1/25(木)
 約6億年前の胚とその親とを結びつける化石が発見されました
 1998年,中国南部で約6億年前の胚の化石が数千個発見されました。2000年には,この胚の親であると考えられる管状のサンゴのような生物が発見されました。そして今年,Geologyの2月号で,胚と成体とを結びつける中間の段階の胚の化石の発見が報告されます。
 1998年に発見された発生の初期段階の化石は数千個ありますが,今回発見された成体を推定できるほど発生が進んだ胚は80個しかないそうです。この胚の表面は膜に覆われ,その膜の表面には,時計回りに3次元的に巻いた渦巻状の溝があります。また膜の内部には,同様に時計回りに巻いた管状の胚が入っています。見つかった胚の中には,このような渦巻状の構造が広がったと考えられるものもあり,これがさらに進むと筒状の生物へと変化していくと推測されています。(1/23 FOXNews.com1/23 ScienceDailiyJournal of Paleontology, 74(5), 767-788Geology, 35(2), 115-118

2006年
12/6(水)
 二酸化珪素に保存されたカンブリア紀の卵の化石が発見されました。
 約5億年前の卵塊の化石が中国南部で発見されました。この化石は5億1300万年前から5億100万年前(カンブリア紀中期)の海生無脊椎動物のもので,シリカ(二酸化珪素)の中に保存されるという非常に珍しい保存のされ方をしていました。3次元的に保存された保存状態の非常によいもので,中には卵割の状態で化石化しているものもあったそうです。
 今回見つかった化石は,完全な状態で保存された卵塊の化石としては最古のものだそうです。これまで発見されたカンブリア紀の卵塊の化石は散らばってしまっており,それを産んだ生物についてあまり多くのことはわかりませんでした。さらに卵が産み付けられたそのままの場所で化石化したと考えられるため,卵を生んだ生物が生殖に用いた戦略についての情報を得ることができると考えられています。また卵を作るのにどれくらいのエネルギーを必要としたかも推測でき,そこからどれだけの量の食物がカンブリア紀の海底で得られたかの推測も可能になるそうです。(12/5 Discovery Channel NewsGeology, 34(12), 1037

11/22(水)
 群馬県で白亜紀前期のエビとカニの新種の化石が発見されました。
 群馬県に分布する白亜紀前期(1億4550万年前~9960万年前)の地層からエビとカニの化石が発見され,群馬県立自然史博物館など4施設の研究で新種と判明しました。
 エビの化石はHoploraria kamimurai(ホプロパリア・カミムライ)と名付けられました。アカザエビ科に属し,体長は約8cm,頭胸部に突起がほとんど無いのが特徴です。
 カニの化石は新属新種で,Nipponopon hasegawai(ニッポノポン・ハセガワイ)と名付けられました。プロソポン科(約6000万年前に絶滅)に属し,幅約1cmの横長な三角形の形をした甲羅をもっています。
 アカザエビ科,プロソポン科ともに北海道の白亜紀後期の地層からの発見例がありますが,白亜紀前期の地層から見つかったのはアジアでは初めてだそうです。群馬県立自然史博物館は「今いるエビ,カニ類の多くが出現したのは白亜紀前期と考えられ,進化の過程を研究する上で大変貴重」と話しています。
 化石は21日から神流町恐竜センターで展示されています。(11/20 岩手日報11/20 神戸新聞11/20 山陰中央新報11/20 京都新聞11/20 日刊県民福井11/20 秋田魁新報11/20 東奥新聞11/20 徳島新聞11/20 河北新報11/20 東京新聞11/20 佐賀新聞11/20 四国新聞11/20 中国新聞11/20 西日本新聞11/21 北海道新聞恐竜王国中里

10/27(金)
 約1億年前のハチが入った琥珀が発見されました。
 ミャンマーで約1億年前のハナバチが入った琥珀が発見されました。ハナバチとは,幼虫のえさとして花から蜜と花粉を集めてくるハチのことで,被子植物と密接に結びついて行動しています。今回見つかったハナバチの体長は2.95mmで,現生のハチと同じように,花粉を集めていたと思われる特徴が備わっており,体に花粉も付着していたそうです。今回見つかった化石は,これまで見つかっているハナバチの化石より3500万年から4500万年古いそうです。(10/26 asahi.com10/26 YOMIURI ONLINE10/26 MSN毎日インタラクティブScience, 314(5799), 614

10/19(木)
 魚類と陸上動物とをつなぐミッシングリンクとなる魚の化石が発見されました。
 陸上動物のものと似た中耳とひれを持つ魚の化石がオーストラリアで発見されました。この化石は,魚と陸上の四足動物とをつなぐミッシングリンクであると考えられています。
 今回発見された魚は,デボン紀(4億1600万年前~3億5900万年前)に熱帯の岩礁に生息していたと考えられているGogonasusです。体長は約30cmで,獲物を待ち伏せして襲っていた捕食動物だったと考えられています。
 CTによってこの化石の3次元画像が作られました。そしてこの魚の頭骨に大きな穴があいていることがわかりました。これが進化して現在の陸上動物の中耳になったと考えられています。またこの化石には原始的な手首の関節と,ヒトや四足動物の腕にある上腕骨,橈骨,尺骨で構成された完璧な前びれがあることもわかりました。この前びれを使って海底から体を離し,獲物に突進していったと研究者は考えています。
 この発見によって,初期の魚類から陸上動物への進化の順番が変わると考えられています。Gogonasusは四足動物の祖先と考えられているEustenopteron(ユーステノプテロン)よりも四足動物に近く位置づけられるでしょう。しかし両生類に最も近いと考えられているTiktaalikほど発達した前びれはもっていませんでした。(10/18 FOXNews.com

10/17(火)
 5億5000万年前の卵割した胚の内部が撮影されました。
 中国の5億5000万年前(カンブリア紀以前)の地層から胚の化石が発見されました。これは世界最古の胚の化石です。マイクロCTという技術でこの胚の内部の3次元画像が撮影され,この胚が現在の生物に見られるような卵割の仕方をしていることがわかりました。
 胚が発見された地層からはこの胚の親の化石は見つかりませんでした。これまで,胚はわれわれの祖先となるような多細胞生物によって作られるものと考えられてきました。そしてこのような生物は「カンブリア大爆発」と呼ばれる,カンブリア紀(5億4200万年前~4億8800万年前)に起こった生物の爆発的進化によって生まれたと考えられてきました。胚がこのような多細胞生物によって作られたとすると,この発見によって,複雑な多細胞生物がカンブリア大爆発のかなり前から存在していたことが示唆されます。
 この問題に関して,研究者の意見は2つに分かれています。1つは,われわれの祖先となるような多細胞生物がカンブリア紀以前から存在していたもののその数は少なく,カンブリア大爆発によって多様な生物が出現したというものです。そしてもう1つが,われわれの祖先となるような多細胞生物はカンブリア大爆発のかなり前から存在していたものの,化石の保存の問題で,カンブリア紀からしか化石が発見されていないというものです。
 さらに細胞分裂が進んだ胚を調べたところ,これは単純な海綿によって作られたのではないかということがわかりました。研究者はこの胚が原始的な海綿によって作られたのではないかと考えています。これが正しければ,複雑な多細胞生物出現の問題はまだまだ謎のままです。
 この研究によって,複雑な生物の出現の時期は絞られると研究者は述べています。(10/12 PhysOrg.com10/13 BBC NewsScience, 314(5797)

9/7(木)
 4億1000万年前の魚の眼の構造が明らかになりました。
 4億1000万年前の板皮類(頭と胸に皮甲をもつ原始的な魚)の眼球がX線CTによって調べられました。この結果,この魚の眼球には7本の筋肉が付いていることがわかりました。脊椎動物では通常,眼球についている筋肉は6本です。板皮類が7本目の筋肉をもっているのは,この魚の眼球と頭蓋が眼柄によってつながっていることに関係しているのだろうと研究者は考えています。(9/6 PhysOrg.com

8/30(水)
 最古のシーラカンスが記載されました。
 1970年代にオーストラリアのデボン紀の地層から採取されたシーラカンスの化石が記載されました。Eoactinistia foreyiという種で,約4億年前の化石です。シーラカンスとしては最古の化石です。シーラカンスは肉鰭類に属する肺魚の1種です。肺魚を含め肉鰭類はデボン紀の初めから化石が発見されていますが,これまでシーラカンスはデボン紀中期からしか発見されていませんでした。今回の発見は,このギャップを埋める発見です。(8/28 PhysOrg.com

8/11(金)
 5億年以上前の節足動物の胚の成長の様子が明らかになりました。
 5億8000万年前の節足動物の胚の3次元的な画像が撮影され,Natureに報告されました。卵割から孵化直前までの過程が調べられ,2種類の画像が得られました。1つは口と肛門の内部構造,もう1つは体節の形成過程です。後者は現生生物には見られない特殊なものだったそうです。この発見は,5億年前から現在まで,胚の成長の仕方がどのように変化してきたかについて知ることができる貴重なものであると研究者は話しています。(8/9 PhysOrg.com8/9 ScienceDaily8/10 FOXNews.com

7/27(木)
 スペインで軟組織の残るカエルの化石が発見されました。
 スペイン北東部の1000万年前(中新世)の地層から発見されたカエルとサンショウウオの化石から骨髄が抽出されました。骨髄の保存状態は非常によく,組織や色も残っていたそうです。(7/26 BBC News,7/26 FoxNews.com)
・フェバリットコレクション
・レプリカ
・アクセサリー
・オリジナル商品
・文房具
・その他
お買い物の流れ
お支払いについて
送料について
返品について
特定商取引法について
プライバシーポリシー
よくある質問
お問い合わせ
店舗概要
サイトマップ
リンク
営業日カレンダー
店長の声
更新履歴
Copyright (c) 2006-2009 Fossil All Rights Reserved