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8/8(日)
 哺乳類のような歯をもつワニの化石が発見されました。
 タンザニアの中生代白亜紀の地層から,ワニの化石が発見されました。
 Pakasuchusと名づけられたこのワニは,頭部の大きさが私たちの手と同じくらいの小さなワニです。尾以外は鱗板で覆われておらず,陸上に棲息して,昆虫や小さな動物を食べていたのだろうと考えられています。
 現生種であれ化石種であれ,ワニの歯は通常,単純な円錐形ですが,Pakasuchusの歯には哺乳類の臼歯のような歯があります。(8/4 ScienceDailyThe evolution of mammal-like crocodyliforms in the Cretaceous Period of Gondwana, Nature, 466, 748-751

8/1(日)
 乾燥した環境に進出した爬虫類の足跡の化石が発見されました。
 カナダの約3億1800何年前(古生代石炭紀後期)の地層から,179個もの大量の足跡の化石が発見されました。
 有羊膜類(羊膜のある卵を産む動物)によって付けられたと考えられる足跡が最も多く,他にも,両生類の分椎類や炭竜類によって付けられたと考えられる足跡もあるそうです。
 この化石が発見された地層は,季節によって水の流れる川の周辺の乾燥した環境で堆積したと考えられています。近くの,湿潤な環境で堆積したと考えられる地層では,両生類の骨や足跡の化石が最も多く発見されていることから,有羊膜類が乾燥した環境に適応した最初の脊椎動物であると研究者は考えています。(7/29 ScienceDailyDiverse tetrapod trackways in the Lower Pennsylvanian Tynemouth Creek Formation, near St. Martins, southern New Brunswick, Canada, Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology, Article in Press

6/13(日)
 中生代の海棲爬虫類は体温を一定に保てたらしいということがわかりました。
 恐竜が生きていた中生代(約2億5100万年前~6550万年前),海には,魚竜,モササウルス類,首長竜の,3種類の海棲爬虫類が生きていました。今回,これらの海棲爬虫類が,周りの海水温に左右されずに,体温を一定に保てたらしいということがわかりました。
 現生の爬虫類と魚類のほとんどは変温性です。しかしマグロやメカジキなどの海の生態系の頂点にいる捕食者は体温をある程度一定に保てることが知られています。体温を一定に保つと,活発に動くことができ,水温の低い水深の深いところまで潜ることができ,そして速い速度で長距離泳ぐことができます。このため,中生代の海の生態系の頂点にいた海棲爬虫類も体温を一定に保てたのではないかと研究者は考えました。
 これを確かめるために,これら3種の海棲爬虫類と,それらと同時代,同地域に閾生きていた魚の歯の酸素同位体比が調べられました。歯の酸素同位体比を調べることによって,その生物の体温を推定することができます。まず変温性である魚の歯の酸素同位体比を調べることによって,当時の水温が推定されまました。そしてその結果が,海棲爬虫類の体温と比較されました。
 この結果,魚竜と首長竜は体温を一定に保つことができ,かつ体内で熱を発生させることができたらしいということがわかったそうです。モササウルスについてはそれほどはっきりした結果は出ませんでしたが,ある程度は体温を一定に保つことができたと研究者は考えています。
 魚竜,モササウルス類,首長竜の体温は,35度~39度だったと推定されています。(6/10 National Geographic NewsRegulation of Body Temperature by Some Mesozoic Marine Reptiles, Science, 328(5984), 1379-1382

5/23(日)
 主竜形類の中で,植物食に適した特徴が独立的に頻繁に進化してきたらしいということがわかりました。
 1972年,モロッコの中生代三畳紀の地層から,新属の爬虫類の歯と顎の断片的な化石が発見され,Azendohsaurusと名づけられました。Azendohsaurusの歯や顎の形が原始的な竜脚類や鳥盤類のものと似ていたため,Azendohsaurusは当時,原始的な恐竜と考えられました。
 1990年代後半に,Azendohsaurusの新種のより完全な頭骨が発見され,A. madagaskarensisと名づけられました。A. madagaskarensisは原始的な主竜形類(恐竜や鳥,ワニからなるグループ)と同じ頭蓋骨の特徴を持っていました。このため,Azendohsaurusは恐竜ではないということがわかりました。
 A. madagaskarensisは体長2~4m,体重20~50kgだったと考えられています。顎だけではなく口蓋にも歯が生えており,これらの歯が植物を噛み切るのに適した形をしているため,有能な植物食者だったと考えられています。
 原始的な主竜形類は主に肉食だったと考えられています。植物食恐竜と似たAzendohsaurusの歯の特徴は,恐竜とは別の主竜形類から進化してきたものだと研究者は考えています。また,植物食に適した歯の特徴が主竜形類のさまざまなグループで見られることから,植物食に適した特徴がこれまで考えられていたよりも頻繁に(少なくとも6~8回)独立に,主竜形類の中で進化してきたのだろうと研究者は考えています。(5/18 ScienceDailyA new species of Azendohsaurus (Diapsida: Archosauromorpha) from the Triassic Isalo Group of southwestern Madagascar: cranium and mandible, Palaeontology, 53(3), 669-688

3/8(日)
 恐竜の仲間の最古の化石が発見されました。
 ワニ,恐竜,そして鳥類はまとめて主竜類と呼ばれています。恐竜とワニは中生代三畳紀(約2億5100万年前~約2億年前)に共通の祖先から枝分かれして進化したと考えられてきました。しかしその所期の進化については,まだよくわかっていません。
 今回,タンザニアの中生代三畳紀中期(約2億4600万年前約2億3700万年前~)の地層から,恐竜に非常に近い爬虫類,シレサウルス類の新属新種の化石が発見されました。
 Asilisaurus kongweと名づけられたこの種は,体長1~3mで,四足歩行をしていたと考えられています。また歯は葉のような形をしており,下顎の先端はくちばしのようになっているそうです。このことから,植物食または雑食だったと考えられています。
 A. kongweは現在知られている中で最古の鳥頸類(恐竜,翼竜とその共通祖先を含むグループ)です。しかし現在知られている最古の恐竜から1000万年~1500万年しか離れていません。最古の恐竜は小型で二足歩行をしており,肉食だったと考えられています。A. kongweが発見された地層からは,多様なワニの化石も発見されています。このことから,主竜類は,三畳紀の中期またはそれ以前にすでに多様化していただろうと研究者は考えています。(3/4 ScienceDailyEcologically distinct dinosaurian sister group shows early diversification of Ornithodira, Nature, 464(7285), 95-98

2/7(日)
 コロンビアの約6000万年前の地層から,新種のワニの化石が発見されました。
 コロンビアに分布するCerrejon Formationから,新種のクロコダイル型類(ワニの仲間)の化石が発見されました。Cerrejon Formationは新生代古第三紀暁新世前期(約6000万年前)の地層で,体長約13mもあるヘビTitanoboaが発見されたことでも有名です。この地層からクロコダイル型類の化石が発見されたのは初めてだそうです。
 今回発見されたワニは,Cerrejonisuchus improcerusと名付けられました。これはCerrejonから出た小さなワニという意味で,C. improcerusの体長は2m前後しかないそうです。C. improcerusはディロサウルス科のワニだと考えられています。ディロサウルス科は今は絶滅してしまっているワニ型類で,一般的に5m以上もの大きさに成長し,魚食に適した細長い吻部を持つのが特徴です。C. improcerusはディロサウルス科の中では最小の種で,吻部がとても短いそうです。小型の爬虫類や哺乳類など,いろいろな種類の獲物を食べていたと考えられています。C. improcerusの発見により,ディロサウルス科にこれまで考えられていたよりも多くの多様性があったことがわかりました。
 C. improcerusは体が小さく,Titanoboaのすぐ近くで化石が発見されることが多いため,Titanoboaに食べられていただろうとも考えられています。(2/3 ScienceDaily

1/17(日)
 恐竜の祖先が,非常に効率の良い呼吸の仕方をしていたかもしれないということがわかりました。
 鳥は,非常に効率的な呼吸の仕方をしています。鳥には肺のほかに気嚢と呼ばれる器官をもっており,この気嚢を使うことによって,酸素の多い新鮮な空気と排出された二酸化炭素が交わることなく呼吸をしています。
 今回,この効率的な呼吸の仕方を,鳥と共通の祖先をもつワニもしているということがわかりました。
 死んだワニの肺に空気が送り込まれ,どのような空気の流れができるかが調べられました。ワニは気嚢をもっていません。この実験の結果,鳥と同じようにワニでも,入ってきた空気は気管支を通らず,出て行く空気だけが気管支を通ることがわかったそうです。
 このような呼吸の仕方は,中生代三畳紀(約2億5100万年前~約2億年前)に,鳥やワニ,恐竜の共通の祖先,アルコサウルス類で進化したと研究者は考えています。三畳紀前期(約2億5100万年前~約2億4600万年前)には,大気中の酸素濃度は現在よりも低かったと考えられています。アルコサウルス類は効率的な呼吸システムを獲得することによって,空気が薄い環境下で優位に立つことができたと研究者は考えています。
 またこのような呼吸システムを,アルコサウルス類から進化したと考えられている恐竜や翼竜ももっていただろうと,研究者は考えています。(1/14 National Geographic NewsUnidirectional Airflow in the Lungs of Alligators, Science, 327(5963), 338-340

2009年
12/6(日)
 ペルム紀末,南極に生息することによって絶滅を免れた生物がいたらしいということがわかりました。
 古生代ペルム紀末(約2億5100万年前),史上最大の大量絶滅が起こったと考えられています。このとき,全生物種の90%以上が絶滅したと推定されています。
 今回,南極の中生代三畳紀(ペルム紀の直後の時代)前期の地層から,哺乳類の祖先へとつながる獣弓類の1グループであるディキノドン類の新種の化石が発見されました。
 ディキノドン類は,ペルム紀後期には繁栄していましたが,ペルム紀末に大部分が絶滅し,三畳紀にはわずかな種類しか生き残りませんでした。今回発見された新種Kombuisia antarcticaは,ペルム紀末の大量絶滅を生き抜いたディキノドン類のKombuisia属の1種です。
 これまで,Kombuisia属の化石は,南アフリカの三畳紀中期の地層からしか発見されていませんでした。今回の発見により,脊椎動物がペルム紀末の大量絶滅をこのように生き延びたかを理解することができると研究者は考えています。
 ペルム紀末の大量絶滅の原因として,いくつもの説が出されていますが,その中にシベリアでの玄武岩の噴出が引き金となったというものがあります。研究者は,この玄武岩の噴出によって気候が温暖化し,ペルム紀末の大量絶滅が起こったと考えています。当時南極は現在よりも少し北の位置にあり,現在ほど寒さは厳しくなかったと考えられています。K. antarcticaとは,周囲よりも涼しい環境であった南極に逃げ込むことによって絶滅を免れたと研究者は考えています。(12/3 ScienceDailyThe Triassic dicynodont Kombuisia (Synapsida, Anomodontia) from Antarctica, a refuge from the terrestrial Permian-Triassic mass extinction, Naturwissenschaften

10/16(金)
 翼竜の進化について,新たなことがわかりました。
 翼竜には大きく分けて2つのグループがあります。小型で尾の長いランフォリンクス類と,大型で尾の短いプテロダクティルス類です。プテロダクティルス類はランフォリンクス類から進化したと考えられています。これまでこの2種類の翼竜の中間の特徴をもつ種類は発見されておらず,ミッシングリンクとなっていました。
 中国の約1億6000万年前(中生代ジュラ紀中期/後期)の地層から,新種の翼竜の化石が発見されました。Darwinopterus modularisと名付けられたこの恐竜は,カラスくらいの大きさで,長い顎に鋭く尖った歯をもち,首は柔軟に動いていたと考えられています。頭部や首の特徴はプテロダクティルス類に似ており,体の他の部分の特徴はランフォリンクス類に似ているそうです。
 この発見により,ランフォリンクス類からプテロダクティルス類への進化が短期間で急激に起こったこと,そして体の特徴が全て一緒に進化したのではなく,部位によって進化する時期が違っていたらしいということがわかったそうです。(10/14 ScienceDailyEvidence for modular evolution in a long-tailed pterosaur with a pterodactyloid skull, Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences, FirstCite

2/19(木)
 翼竜の呼吸の仕方について新たなことがわかりました。
 翼竜は,現在知られている中で,翼を羽ばたかせて飛ぶことに初めて成功した脊椎動物です。翼の形や飛行能力については多くのことがわかってきましたが,飛行に重要な肺のシステムについてはほとんどわかっていませんでした。
 CTスキャンやX線分析を用いて,翼竜,鳥類,ワニの呼吸器官の構造や呼吸の仕方を調べて比較した結果,翼竜は鳥類に似た非常に効率的な呼吸システムをもっていたことがわかったそうです。気嚢が肺から肋骨,そして肢帯まで,体中の骨に広がり,これによって体の密度が低くなり翼開長10mを超える巨体でも飛行することができたのだと考えられています。(2/18 ScienceDailyRespiratory Evolution Facilitated the Origin of Pterosaur Flight and Aerial Gigantism, PLos One, Published 18 2 2009

2/13(金)
 イングランドからの白亜紀の地層から,48種の新種の化石が発見されました。
 イングランド・ワイト島の約1億3000万年前(中生代白亜紀前期)の地層から,48種の新種の化石が発見されました。その中には,恐竜,トカゲ,カエル,サンショウウオ,そしてトガリネズミを含む6種の哺乳類が含まれているそうです。
 これまで動物化石の採集には,風雨や波によって地層が浸食されて露出した化石を採集するという方法がとられてきました。この方法では,ある程度の大きさのある化石しか採集できません。しかし今回は,約3.5トンの泥岩が採取され,それを洗浄と篩いにかけて砂の粒子のみを残し,その粒子の1つ1つを顕微鏡で観察するという方法がとられました。こうして,従来の方法では見つからなかった小さな骨や歯が発見されたそうです。
 これまで,白亜紀前期にワイト島に生息していた大型の動物種についてはたくさんの発見がなされてきましたが,小型の動物種についてはほとんど発見がなされてきませんでした。今回の発見により,恐竜と一緒に生きていた小さな生物について,詳細な情報が得られると研究者は考えています。(2/9 ScienceDaily

2/6(金)
 これまで知られている中で最大のヘビの化石が発見されました。
 コロンビア北東部の約6000万年前~約5800万年前(新生代古第三紀暁新世後期)の地層から,ヘビの脊椎の化石が発見されました。現生のヘビの脊椎の大きさを基に計算すると,体長は約13m,体重は約1140kgあったと推定されるそうです。新種と考えられ,Titanoboa cerrejonensisと名付けられました。現生の最長のヘビは体長約10m,最重のヘビにいたっては体重約250kgしかありません。
 T. cerrejonensisはアナコンダのように大半の時間を水中ですごし,ワニや大きな魚を食べていたのだろうと考えられています。
 変温動物の新陳代謝は気温に左右されることから,T. cerrejonensisが生きていくためには,年平均気温が30~34℃であった必要があると研究者は考えています。現在のカルタヘナ(コロンビアの都市)の年平均気温は28℃です。ただし,体サイズと気温との関係については,他の研究者から異論もあります。(2/4 BBC NewsClimate change: Snakes tell a torrid tale, Nature, 457(7230), 669-671

1/23(金)
 ニュージーランドで最古の,ムカシトカゲの化石が発見されました。
 ニュージーランドの新生代新第三紀中新世前期(約1900万年前~1600万年前)の地層から,ムカシトカゲの化石が発見されました。
 ムカシトカゲは,白亜紀には世界中に生息していましたが,現在はニュージーランドにのみ生息する爬虫類です。これまで,ニュージーランドでの最古のムカシトカゲの化石は,新生代新第三紀更新世後期(約3万4000年前)のものと考えられてきました。今回発見されたムカシトカゲの化石は,中生代白亜紀後期のアルゼンチンと新生代新第三紀更新世後期のニュージーランドとの化石記録のギャップを埋める発見であると考えられています。
 また,これまで約2500万年前~2200万年前(新生代古第三紀漸新世~新生代新第三紀中新世)に起こった海進で,ニュージーランドは完全に沈んだと考えられてきました。しかし,ニュージーランドの中新世の地層から,ムカシトカゲのほかにもカエルや淡水に生息する昆虫,そして木などの多様な化石が発見されているため,ある程度の広さの陸地が沈まずに残っていたと研究者は考えています。
 また,今回の発見は,約1400万年前(中新世中期)に約8度も気温が下がったにもかかわらず,ムカシトカゲの祖先がニュージーランドに生息していたことを示す最初の直接的な証拠であると考えられています。(1/21 ScienceDailyA sphenodontine (Rhynchocephalia) from the Miocene of New Zealand and palaeobiogeography of the tuatara (Sphenodon), Proceedings of the Royal Society B, FirstCite

1/10(土)
 翼竜は離陸するのに4本の肢を使っていたらしいということがわかりました。
 翼竜の足の骨の強さが調べられ,鳥類の骨の強さと比べられました。この結果,鳥類では前肢よりも後肢の方が強いですが,翼竜では前肢の方が後肢よりも強いということがわかったそうです。
 2本足で離陸できる体のサイズには制限があります。もし翼竜が2本足で離陸していたとしたら,体の大きさはせいぜい最大の鳥と同じくらいにしかなれなかったろうと考えられています。
 鳥類は翼(前肢)をばたつかせて,後肢を使って離陸しています。飛んでいるときには後肢は重荷でしかありません。このため2本足で離陸する場合,体のサイズが大きいと,離陸のときに使う後肢の筋肉が重くなりすぎ,飛べなくなると考えられています。翼竜は4本の肢全てを使って離陸することでこの問題を解決し,現生のキリンと同じくらいの大きさでも飛ぶことができたと研究者は考えています。翼竜は離陸のとき,翼を折りたたんで指関節でバランスをとりながら四足歩行で歩き,そしてジャンプしていたらしいと研究者は考えています。4本の肢を使うことにより,風や崖がなくてもすぐに離陸できたと考えられています。(1/7 ScienceDaily

2008年
12/5(金)
 ブラジルから,新種の翼竜の化石が発見されました。
 ブラジル北東部の約1億1500万年前(中生代白亜紀前期)から発見された化石が,新種の翼竜の化石であることがわかりました。
 Lacusovagus(湖をさすらう者)と名付けられたこの翼竜は,非常に大きなトサカをもつ翼竜タペジャラと同じ,Azhdarchoideaに属すると考えられています。頭骨の大きさから,Lacusovagusの翼開長は約5mと推定されています。Azhdarchoidea科の中で最大の大きさになります。(12/3 ScienceDailyA NEW AZHDARCHOID PTEROSAUR FROM THE CRATO FORMATION (LOWER CRETACEOUS, APTIAN?) OF BRAZIL, Palaeontology, 51(6), 1289-1300

11/29(土)
 カメの甲羅の進化の仕方がわかりました。
 中国南西部の約2億2000万年前(中生代三畳紀後期)の地層から,最古のカメの化石が発見されました。今回発見されたカメ(Odontochelys semitestacea)には完全な腹甲はありますが,背甲はほんの一部しか形成されていなかったそうです。これまで最古と考えられてきたカメは,ドイツの約2億1000万年前(中生代三畳紀後期)の地層から発見されたProganochelysでしたが,Proganochelysには腹側,背側ともにすでに完全な甲羅がついていました。今回の発見は,カメがどのように甲羅を獲得したかを知る上で重要な発見であると考えられています。
 今回の発見から,腹甲が背甲より先に進化し,背甲は最初に神経板が骨化することで発達したと研究者は考えています。この甲羅の形成の仕方は,カメの胚の発生過程でも見られるそうです。
 O. semitestaceaは海成層(海でできた堆積物が地層になったもの)から発見されていることから,沿岸域か三角州に生息していたと考えられています。(11/27 ScienceDailyAn ancestral turtle from the Late Triassic of southwestern China, Nature, 456(7221), 497-501

9/19(金)
 ノースダコタ州から約6000万年前のワニの化石が発見されました。
 アメリカ合衆国ノースダコタ州の約6000万年前(新生代古第三紀暁新世後期)の地層から,ワニの骨,頭骨,足跡の化石が発見されました。ノースダコタ州からはこれまで,ワニの骨や歯の化石はたくさん発見されていますが,全身骨格の化石は発見されていません。今後の発見が期待されています。(9/19 PhysOrg.com

8/30(土)
 世界最古のヤモリの化石が,琥珀に入った状態で発見されました。
 ミャンマーの約1億1100万年前~約9700万年前(中生代白亜紀前期)の地層から採集された琥珀の中に,ヤモリの化石が入っているのが発見されました。琥珀の中に入っていたのは,足と尾の一部です。ほかの部分は捕食者に食べられたものと考えられています。
 今回発見された化石は,これまで最古だったヤモリの化石よりも少なくとも4000万年は古いものです。足の化石には,ヤモリが垂直の壁を移動する際に重要な役割を果たすひだ状のうろこ(趾下薄板)が残っているそうです。ヤモリがいつから存在していたか,そしていつ趾下薄板を獲得したかはわかっていません。しかし今回の発見により,ヤモリが約1億年前にアジアにいたこと,そしてこの頃にはすでに垂直な壁を移動する能力を身につけていたことがわかりました。(8/27 PhysOrg.comA 100 million year old gecko with sophisticated adhesive toe pads, preserved in amber from Myanmar: Zootaxa, 1847, 62–68

7/16(水)
 三畳紀の翼をもった爬虫類の飛行能力が調べられました。
 kuehneosaurは,約2億2500万年前(中生代三畳紀後期)に生きていた体長70cmほどの爬虫類です。肋骨が横に伸びた翼のような構造を持っていました。この「翼」を使って空を飛んでいたと考えられてきましたが,空気力学的な能力はこれまで調べられてきませんでした。
 kuehneosaurの2つの属(KuehneosuchusKuehneosaurus)の飛行能力が調べられた結果,Kuehneosuchusは空中を滑空し,Kuehneosaurusはパラシュートのように空中をゆっくりと降下していたらしいということがわかったそうです。高さ5mの木から滑空した場合,Kuehneosuchusは地面に着くまでに9m進むことができたと考えられています。KuehneosuchusKuehneosaurusよりも長い翼をもっています。
 KuehneosuchusKuehneosaurusはとてもよく似た形態をしているため,同一種の雌雄であるとも考えられています。この場合Kuehneosuchusが雄で,長い翼をカラフルな色で飾り立て,Kuehneosaurusにアピールしていたと考えられています。(7/15 ScienceDailyPalaeontology, 51(4), 967-981

6/13(金)
 北海道三笠市で発見されたエゾミカサリュウがモササウルス類の新種であることがわかりました。
 北海道三笠市の約8300万年前(中生代白亜紀後期)の地層から1976年に発見されたエゾミカサリュウが,海棲爬虫類モササウルス類のタニファサウルス属の新種であることがわかりました。タニファサウルスは世界で2例しか発見例が無く,北半球で見つかったのは今回が初めてだそうです。
 南半球で見つかった化石はどちらも7000万年前以降のものなので,エゾミカサリュウは最古のタニファサウルスの化石となります。北半球で出現し,南半球へと広がっていったと考えられています。(6/12 毎日jp

5/28(水)
 主に地上で生活していた翼竜もいたらしいということがわかりました。
 これまで,翼竜はほとんど全て,湖や海の上を飛び回り,魚を捕まえて食べる海鳥のような生活をしていたと考えられてきました。しかし最大の翼竜ケツァルコアトルスなどが含まれるアズダルコ科の翼竜の体の構造,足跡,分布などを調べた結果,これらの翼竜は空中を飛び回るのではなく,地上での生活に適応していたらしいということがわかったそうです。
 アズダルコ科の翼竜の足は小さく,水辺のぬかるみを歩いたり,泳いだりするのには向いておらず,地上を歩く方が得意だったと研究者は考えています。また,首を曲げてくちばしの先を地面につけることができたと研究者は考えています。これによって,地面にある小動物などの食物を拾い上げて食べることができたと考えられています。また,アズダルコ科の翼竜の化石の半分以上が内陸から見つかっていることも,この説を裏付ける証拠であると考えられています。(5/28 ScienceDaily

4/3(木)
 海棲ワニのほぼ完全な化石がブラジルで発見されました。
 ブラジル北東部の約6200万年前(新生代古第三紀暁新世)の地層から,海棲のワニの化石が発見されました。この化石には頭骨,顎の骨,脊椎が含まれ,南米で発見された海棲のワニ形類の化石としては,最も完全なものだそうです。新種と認められ,Guarinisuchus muniziと名付けられました。
 G. muniziはアフリカで発見された海棲のワニ形類と近縁だと考えられるそうです。このことから,海棲のワニ形類はアフリカで出現し,約6550万年前に白亜紀が終わる前にアフリカから大西洋を渡って北米と南米へと広がっていったということが示唆されるそうです。そしてブラジル北東部の沿岸では,白亜紀が終わると,それまで生息していたモササウルスに取って代わったと考えられています。(3/28 FOXNews.comProceedings of The Royal Society B, FirstCite

3/14(金)
 石川県で見つかった化石が,最古の植物食性のトカゲの化石であることがわかりました。
 石川県白山市の桑島化石壁(白亜紀前期,約1億3000万年前)で見つかったトカゲの化石が,最古の植物食性のトカゲの化石であることがわかりました。この化石は新属新種と認められ,「クワジマーラ・カガエンシス」と名付けられました。これまで最古とされてきた植物食性のトカゲの化石は,北米の白亜紀中ごろ(約9960万年前)の地層から発見された「ディコソドン」でした。クワジマーラは,ディコソドンよりも約3000万年古いことになります。
 クワジマーラの歯は噛みあわせの面が広くてギザギザ状の縁を持つなど,植物を噛み砕くのに適した特徴を備えているそうです。植物食性のトカゲが出現した背景には,栄養価の高い被子植物の出現があったと考えられています。クワジマーラが白亜紀前期の地層から発見されていることから,被子植物も白亜紀前期にはすでに出現していた可能性があると考えられています。今回の発見は,植物の進化を考える上でも貴重な発見であると考えられています。(3/14 北國新聞3/13 asahi.com

2/29(金)
 これまで発見されている中で最大級のクビナガリュウの化石が発見されました。
 ノルウェーのスヴァールバル諸島最大の島,スピッツベルゲン島の約1億5000万年前(中生代ジュラ紀後期)の地層から,巨大なクビナガリュウの化石が発見されました。体の大部分の骨が発見されたそうです。首の短いプリオサウルス類の新種と考えられています。これまで,巨大なプリオサウルス類の化石は断片的な状態では発見されてきましたが,体の大部分がまとまって発見されたのは今回が初めてだそうです。
 体長は約15m,前ヒレと顎の長さは3mもあり,顎にはきゅうりくらいの大きさの歯が60本も生えているそうです。動くものならほとんど何でも食べていたと考えられています。ジュラ紀で最も獰猛な捕食者だったろうと研究者は考えています。(2/28 FOXNews.com

2/12(火)
 新種の翼竜の化石が中国で発見されました。
 中国北東部の約1億2000万年前(白亜紀前期)の地層から,ほぼ完全な翼竜の化石が発見されました。翼開長は30cm以下で,この個体はまだ成体ではないものの,知られている中で最小の翼竜の1つだそうです。Nemicolopterus crypticusと名付けられました。
 N. crypticusには歯が無く,肢の骨の中に他の翼竜には見られない形の骨があります。この足の骨の形から,N. crypticusは大半の時間を木の上で過ごしていたと考えられるそうです。N. crypticusは樹上性で,裸子植物が生い茂る森林の林冠に棲み,昆虫を食べていた可能性があると研究者は考えています。翼竜が林冠での生活に適応していたことは,これまで知られていませんでした。この発見は,翼竜がこれまで考えられていたよりも多様な生息環境に適応していたということを示すものであると考えられています。(2/11 BBC NewsProc. Natl. Acad. Sci., Published online before print February 11, 2008

2/1(金)
 現生のワニと化石種のワニとをつなぐミッシングリンクが発見されました。
 約8000万年前に棲息していたワニの化石が,2004年にブラジルで発見されました。Montealtosuchus arrudacamposiと名付けられたこのワニは,体長約1.7m,四肢が長く,動きはすばやかったと考えられています。白亜紀後期に,ブラジルの高温で乾燥した地域に棲息していたと考えられています。M. arrudacamposiには,化石種のワニと現生のワニとに共通の形態的特徴が見られるそうです。
 陸上に棲息していたワニの化石はほとんど発見されていないため,M. arrudacamposiはワニの進化に関するミッシングリンクをつなぐ化石となるだろうと考えられています。M. arrudacamposiと同じような時代の地層から発見されるワニの化石は全て,重要なものとなると研究者は述べています。(1/31 FOXNews.comZootaxa, 1607, 35-46

2007年
10/17(水)
 世界最古の爬虫類の足跡化石がカナダで発見されました。
 カナダの約3億1500万年前(古生代石炭紀後期)の地層から,爬虫類の足跡化石が発見されました。これまで最古だった爬虫類の化石は,1859年にカナダのジョギンズ・クリフと呼ばれる地域から発見された骨格化石でした。今回発見された足跡化石もまたジョギンズ・クリフから発見されましたが,骨格化石よりも約1km下の地層から発見されました。このため,足跡化石は骨格化石よりも100~300万年古いものであると研究者は考えています。
 硬い殻で覆われた卵を産む爬虫類の出現は,四足動物が卵を産むために水中に戻らなくてすむようになった,すなわち,完全に陸上で生息できる脊椎動物が出現したことを意味しています。これは進化史の中でも最も重要な事件の1つです。
 足跡がつけられたと思われる3億1500万年前に,この足跡をつけられたと考えられる種は数種しかいません。その中で最も可能性が高いのは,トカゲに似た爬虫類のヒロノムスHylonomus lyelli)であると考えられています。(10/17 BBC NewsJournal of the Geological Society, 164(6), 1113-1118

6/19(火)
 滑空していたと思われる,首の長い爬虫類の化石が,三畳紀後期の地層から発見されました。
 米国の約2億2000万年前(三畳紀後期)の地層から,滑空していたと思われる,首の長い爬虫類の化石が発見されました。Mecistrotrachelos apeorosと名付けられたこの爬虫類は,タニストロフェウスと同じ,プロトロサウルスに属すると考えられています。
 M. peorosは体長約25cm,長い首に長いつま先を持ち,肢は極端に短いという奇妙な体形をしています。肢が曲がった状態で化石化していることから,樹上性の爬虫類と同じようにこの肢で木に掴まっていたと考えられています。またM. peorosには,上のほうの肋骨が厚くなっているという特徴があります。ここにかなりの量の筋肉が付着し,皮膚でできた翼を動かしていたと考えられています。この翼を羽ばたかせられたかどうかは疑問視されていますが,空中で方向転換させることはできたと考えられています。(6/13 Discovery Channel News

4/9(月)
 世界最小の貴州竜の化石が発見されました。
 中国貴州省で,世界最小の貴州竜(ケイチョウサウルス)の化石が発見されました。体長は23~25mmだそうです。この発見により,貴州竜の生殖(卵生か卵胎生か)に関して新たな知見が得られると考えられています。(4/6 人民網日本語版

4/2 (月)
 前足が非常に短い爬虫類の化石が発見されました。
 前足の非常に短い海棲爬虫類の化石が発見されました。19世紀にスロベニアで採集され,イタリアの博物館に収蔵されていたそうです。
 発見されたのは約9500万年前に生息していたAdriosaurus microbrachisというヘビに近い海棲爬虫類の化石です。体長約25~30cmで,長い首に比較的大きな後ろ足,そして手や指などの骨が退化し,こぶのようになった小さな前足を持つという奇妙な体形をしています。この化石は肢が退化した最古の爬虫類の化石です。ヘビがもともと四足動物で,肢が退化して現在のような体形になったということは,既にわかっています。しかし肢が退化する途中の化石の発見はめったになく,その退化の過程は長い間謎のままでした。この爬虫類の発見はミッシングリンクを解き明かすものではないけれど,水中において肢が退化する過程を理解するのに重要なデータとなるであろうと研究者は話しています。(3/27 FOXNews.com,Journal of Vertebrate Paleontology, 27(1), 1-7)

3/20(火)
 白亜紀前期の滑空することができたトカゲの化石が中国で発見されました。
 中国の約1億2000万年前(白亜紀前期)の地層から,滑空することができたと考えられるトカゲの全身骨格の化石が発見されました。体長は約15.5cmで,胴体には8本の長い肋骨で支えられた皮膜があるそうです。指の形から樹上性のトカゲと考えられています。皮膜の形や大きさなどは現生のスズメの翼に近く,高い滑空能力を持っていたとみられています。
 滑空能力を持つトカゲの化石が発見されたのは今回が初めてだそうです。(3/30 日刊県民福井

1/12(金)
 岐阜県で翼竜の幼体の化石が発見されました。
 岐阜県に分布する手取層群(白亜紀前期,約1億2000万年前)から,翼竜(ズンガリプテルス)の幼体の化石が発見されました。見つかったのは左足のすねの部分と関節の一部で,骨同士がまだしっかりくっついていないなどの特徴から,幼体の化石と考えられるそうです。
 翼竜の化石は国内で数例発見されていますが,幼体の化石は初めてだそうです。この発見は翼竜の進化や生態を知る重要な手がかりになることが期待されています。2月3日に日本古生物学会で発表されます。(1/12 YOMIURI ONLINE日本古生物学会

1/10(水)
 最古のドリコサウルス類,カガナイアス・ハクサンエンシスの化石が13日から展示されます。
 石川県金沢市にある石川県立自然史資料館で,13日(土)から23日(火)まで,特別展「加賀の水の妖精」が開催され,最古のドリコサウルス類カガナイアス・ハクサンエンシスの化石が展示されます。カガナイアスは白亜紀前期(約1億3000万年前)に生きていた最古のドリコサウルス類(爬虫類)です。トカゲ類やヘビ類の進化史の解明に一役買うことが期待されています。(石川県立自然史資料館

2006年
12/21(木)
 首が2つある爬虫類の化石が中国で発見されました。
 中国北東部の白亜紀前期(約1億5000万年前)の地層から,頭と首が2つある爬虫類の化石が発見されました。この爬虫類はSinohydrosaurus lingyuanensisという水棲の爬虫類です。体長は約7cmで,孵化直前の胚か生まれたばかりの赤ん坊の化石であると考えられています。
 この首が2つある状態は,カメやヘビなどの現生の爬虫類ではよく知られた奇形だそうです。(12/20 Times Online12/20 PhysOrg.comBiology Letters, FirstCite Early Online Publishing

12/11(月)
 クビナガリュウの亜成体の化石が南極で発見されました。
 南極でクビナガリュウの亜成体の化石が見つかりました。クビナガリュウの亜成体の化石は非常に珍しいそうです。この化石の保存状態は非常によく,ひれと尾の先端,頭骨の一部が欠けているだけだそうです。頭骨はもろく軽いため,体についた状態で見つかることは非常に珍しいそうです。さらに,この化石と一緒に胃石も発見されました。胃石はクビナガリュウでは食物を胃の中ですりつぶすのに使われていたか,または浮力の調節に使われていたと考えられています。(12/8 Discovery Channel News

12/8(金)
 33年前北海道中川町で発見されたクビナガリュウの化石が,2体分の化石であることがわかりました。
 1973年9月に北海道中川町で発見されたクビナガリュウの化石が,1体の化石ではなく,成体と亜成体を合わせた2体分の化石であることがわかりました。発見されていたのは頚椎や腰骨など320点の骨の化石で,全長8mの1体分の化石であると考えられていました。
 しかし大きさの異なる頚椎があることなどから,2体分の化石が混ざっているのではないかとの指摘が数年前になされ,2年前に再調査が始まりました。その結果,このクビナガリュウの化石が推定全長6mと8mの2体分の化石であることがわかりました。(12/8 北海道新聞

11/8(水)
 モンタナ州でクビナガリュウの頭骨の化石が発見されました。
 約7000万年前のクビナガリュウの完全な頭骨の化石がモンタナ州で発見されました。この化石は,首の長いタイプのクビナガリュウ,エラスモサウルス類のものです。これまでモンタナ州では,首の短いクビナガリュウの頭骨の化石は見つかっていましたが,エラスモサウルス類の頭骨は見つかっていませんでした。今回発見された化石は,モンタナ州で初めてのエラスモサウルス類の頭骨であるとともに,北米で発見されたエラスモサウルス類の頭骨の中で5本の指に入るほどすばらしい標本であるだろうと研究者は話しています。
 世界で発見されたエラスモサウルス類の化石を基に推定すると,モンタナ州で発見されたクビナガリュウには50個から70個の脊椎があったであろうと考えられています。頭骨が40cmであったとすると,首はその7倍から10倍あっただろうと研究者は話しています。
 今回発見された頭骨は,研究のためCTスキャンにかけられる予定です。この研究がクビナガリュウの食性や長い首が必要だった理由などの解明の一助になることを研究者は期待しています。(11/4 ScienceDaily11/5 Iran Daily11/6 PhysOrg.com11/7 Discovery Channel News

11/6(月)
 石川県で発見されたドリコサウルス類の学名が決定しました。
 2001年に石川県白山市の「桑島化石壁」で発見されたドリコサウルス類が新種と認められ,「カガナイアス・ハクサンエンシス」という学名が付くことになりました。16日発行のPalaeontologyに掲載されます。
 ドリコサウルス類はヘビ類や海生爬虫類モササウルス類に近縁と考えられている爬虫類です。胴が長く,肢が退化しています。石川県で発見された今回の化石は世界最古(約1億3000万年前)のもので,ヨーロッパ以外からでは最初の産出でした。(11/2 中日新聞

10/18(水)
 魚竜のひれはファイバーグラスのようなたんぱく質で強化されていたことがわかりました。
 保存の良い魚竜化石(Stenopterigius quadricissus)の軟組織が調べられ,背びれと尾びれの皮膚にコラーゲンの繊維が層状に存在していた証拠が発見されました。このコラーゲンによってひれが硬くなり,魚雷のように水中をすべるように泳ぐことができたと考えられています。
 魚竜はその体形から速く泳ぐことができたと考えられてきましたが,どのようにしてひれを硬くしていたかはわかっていませんでした。それがコラーゲンということは予想されていましたが,この発見がそれを確かめる最初の証拠となりました。
 このコラーゲンによって強化されたひれは,イルカやサメにも見られます。(10/17 LiveScience.com10/17 FOXNews.comNatuwissenschaften, Online First

10/6(金)
 ノルウェーでクビナガリュウと魚竜の化石が多数発見されました。
 ノルウェーのスバルバール諸島で,1億5000万年前のクビナガリュウと魚竜の化石が多数見つかりました。首の長いプレシオサウルス類が21体,魚竜が6体,そして首の短いプリオサウルス類が1体発見されています。これらの化石の保存状態はとてもよく,ほぼ完全な状態で発見されたそうです。プリオサウルス類の全身骨格が発見されたのは初めてです。またプリオサウルス類の化石は巨大で,頭骨だけでも3mの長さがあるそうです。体長は8mを超すと考えられています。
 また今回見つかった化石の中には,他の生物による攻撃の痕が残されているものもありました。プレシオサウルス類の頚骨に魚竜の歯の化石が食い込んでいるというものです。これはプレシオサウルス類が魚竜によって攻撃された証拠であると考えられています。
 今回見つかった化石の発掘はまだ終わっておらず,来年の夏に発掘が再開される予定です。(10/5 BBC NEWS10/5 Discovery Channel News10/5 FOXNews.com10/5 PhysOrg.com

9/28(木)
 卓球台の下から魚竜の新種の化石が発見されました。
 約1億年前(白亜紀前期)の魚竜の化石が,アルバータ大学の研究室にある卓球台の下にしまい込まれていた箱の中から見つかりました。数十年前にカナダのノースウェスト準州で採取されたものが卓球台の下にしまい込まれていたそうです。この魚竜は新属新種(あるいは科のレベルで新しいものの可能性もあるそうです)で,Maiaspondylus lindoeiと名付けられました。またこの化石は妊娠していることもわかりました。魚竜は卵胎生であったと考えられています。妊娠している魚竜の化石としては,これまで見つかっている化石よりも8000万年も新しい最も若い化石です。(9/22 Discovery Reports9/22 ScienceDailyPaleontology, 49(5), 1043

7/30(日)
 翼竜のとさかは異性へのアピールに使われていたようです。
 成体になる前のトゥプクスアーラの化石がブラジルで発見されました。成体では鼻の前から頭の後ろまで,1つの大きなとさかを持っていますが,この個体のとさかは鼻の前と頭の後ろの2つに別れていたそうです。鼻の前にあるとさかが後ろへと成長し,成体になるころには2つのとさかは1つにつながるそうです。1つの大きなとさかが成体になって完成されることから,とさかは性的なアピールに使われていたのではないかと研究者は述べています。(7/27 BBC News

 オーストラリアでクビナガリュウの化石が発見されました。
 オーストラリア南部の白亜紀の地層からクビナガリュウの新種が2種発見されました。目の上と,頭の上から鼻の前にかけてとさかを持つ小型(体長約2.5m)のUmoonasaurus demoscyllusと体長約5mのOpallionectes andamookaensisです。当時のオーストラリアは大部分が海に沈み,冬には氷の張る環境だったそうです。このような環境に対応するため,このクビナガリュウは速い代謝速度などを進化させていたのではないかと研究者は考えていま
す。(7/26 Australian News.net7/27 BBC News,論文:Proceedings of the Royal Society B: Biological Letters, FirstCite Early Online PublishingPalaeontology, 49(4), 837-856
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